毎週土曜日に掲載されている朝日新聞書評欄から、気になったものをピックアップして掲載しています。毎週、幅広いジャンルが紹介されていますが、あくまでも私自身が「気になる」という視点で選んでいます。読書リスト的なページです。
今週はどんな本が登場しているのでしょうか?見て行きましょう。
一冊目はこれ!
タイガー理髪店心中:小暮夕紀子
書評は斉藤美奈子(文芸評論家)さん。
一般的には認知症や老老介護の一言で片づけられそうな現象を、2作は当事者の側から大胆かつ丁寧に描く。日常の奥にひそむ殺意。血の気がすーっと引くような感覚をあなたは味わうだろう。━━━書評一部引用。
Amazon内容紹介より
穏やかだった妻の目に殺意が兆し、夫はつかの間、妻の死を思う。のどかな田舎町で変転する老夫婦の過去と行く末。伸びやかでスリリングな視線、独自の土着性とユーモア。第四回林芙美子文学賞受賞作。
2冊目です。
小川洋子と読む内田百閒アンソロジー:内田百閒著 小川洋子編
「文庫この新刊!」コーナーに掲載されていました。書評は書店「誠光社」の店主さん。
小川氏の編むアンソロジーには、各編後に数行の感想が添えられ、読者は幻想的で不可解な内田百閒世界を共有することができる。━━━書評一部引用。
Amazon内容紹介より
汽車に揺られ、小鳥を愛し、土手をぼんやりと歩く……どこか遠くの現実とすぐそこの幻を行き来するような、百閒先生の作品を小川洋子が編む夢の一冊
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三冊目はこれ。
「駅の子」の闘い 戦争孤児たちの埋もれてきた戦後史:中村光博
「新書」のコーナーで紹介されていました。
差別や周囲の無関心のもと、口を閉ざしてきた当事者たちが語り始めた証言をすくった一冊とのこと。
「BOOK」データベースより
戦争で親を失い路上生活を強いられ、「駅の子」「浮浪児」などと呼ばれた戦争孤児。飢えと寒さ。物乞いや盗み。戦争が終わってから始まった闘いの日々。しかし、国も周囲の大人たちも彼らを放置し、やがては彼らを蔑み、排除するようになっていった。「過去を知られたら差別される」「思い出したくない」と口を閉ざしてきた「駅の子」たちが、80歳を過ぎて、初めてその体験を語り始めた。「二度と戦争を起こしてほしくない」という思いを託して―戦後史の空白に迫り大きな反響を呼んだNHKスペシャル、待望の書籍化。
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今週は絶対読みたい度が個人的に高かったなぁ。3冊、全部読むつもりです。
林芙美子文学賞受賞は、今後、要チェック!
ということで、今週はここまでです。