えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

【新聞書評ピックアップ】朝日新聞2020年4月11日掲載分 

 

 

毎週土曜日に掲載されている朝日新聞書評欄から、気になったものをピックアップして掲載しています。毎週、幅広いジャンルが紹介されていますが、あくまでも私自身が「気になる」という視点で選んでいます。読書リスト的なページです。

 

今週はどんな本が登場しているのでしょうか?見て行きましょう。

 

 

 今週はまずはこちらから。

古井由吉氏の追悼書評

古井由吉さんの追悼書評が、今週の「ひもとく」でした。

 

 

 

書評は佐伯一麦(作家)さん。

まず、活字でしか接してこなかった読者には、インターネット上でも視聴できる講演やインタビューなど、生前の古井氏の肉声に触れることを奨めたい。━━━書評一部引用。

 

わたしは古井作品をまだ読んだことがないのですが、又吉直樹さんとの対談を拝見したことがあります。物静かで、とても温かいお人柄、後輩作家の又吉さんを包み込むような雰囲気があったことが印象的でした。いつかは読んでみたいとリストの中に入っているものの、ちょっとハードルが高そうだなぁと思っていました。「杳子」はやっぱり読みたい。佐伯氏のおっしゃる通り、まずは古井さんの肉声に触れること、わたしもおすすめしたいです。

 

次はこちらです。

あのころ、早稲田で:中野翠

あのころ、早稲田で (文春文庫)

あのころ、早稲田で (文春文庫)

  • 作者:翠, 中野
  • 発売日: 2020/03/10
  • メディア: 文庫
 

 文庫この新刊!のコーナーに掲載されていました。

 

早稲田大学で過ごした著者が語る「バリケードの内側」の思い出。当事者による回想でなく、すぐ側からの客観的視点だからこそ「あのころ」を知る上で貴重。━━━書評一部引用。

 

「BOOK」データベースより

60年代というトンネルの出口は嵐だった―早大闘争、社研、吉本隆明、『青春の墓標』、「ガロ」、GS、喫茶店、ATG、ゴダール、アングラ演劇―あの時代の空気が鮮やかによみがえる。

 

この時代のことは、聞いてはいるけれども、実際どういう状況だったのか、いまいち解かっていない。<のちの宝島社社長・蓮見清一。面識はないけれど、タモリも吉永小百合も、『突破者』の宮崎学も久米宏、田中真紀子、二学年下の村上春樹も同時期に早稲田にいた。>とある。ズラリとすごい名前が並んでいますね。時代を引っ張って来た著名人たちが過ごした「あのころ」を知る手がかりになりそう。

 

 

 

 

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三冊目はこれ。

向田邦子ベスト・エッセイ:向田邦子

向田邦子ベスト・エッセイ (ちくま文庫)

向田邦子ベスト・エッセイ (ちくま文庫)

  • 作者:向田 邦子
  • 発売日: 2020/03/10
  • メディア: 文庫
 

 

こちらも、 文庫この新刊!のコーナーに掲載されていました。

書評は書店「誠光堂」店主。

 

まるでカットが切り替わるようにシーンがつなぎ合わされ、タイトルと無関係だと思われた伏線が主題へとリンクし、みごとに回収されていく。 ━━━書評一部引用。

 

Amazon内容紹介より

 いまも人々に読み継がれている向田邦子。その随筆の中から、家族、食、犬と猫、こだわりの品、旅、仕事、私…、といったテーマで選ぶ。解説 角田光代

 

気が休まることのない昨今。なんとなく向田さんの作品に触れたくなっていました。コロナのニュースからちょっと離れた時間は、くすりと笑える向田さんのエッセイを。きっと気持ちをほぐしてくれるだろう。

 

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ここのところ、どうしてもニュースに釘付けになってしまい、読書量が激減していました。心を落ち着かす意味でも、いつもしていた読書で日常を失わずに過ごしたいと思います。

 

 ということで、今週はここまでです。