毎週土曜日に掲載されている朝日新聞書評欄から、気になったものをピックアップして掲載しています。毎週、幅広いジャンルが紹介されていますが、あくまでも私自身が「気になる」という視点で選んでいます。読書リスト的なページです。
今週はどんな本が登場しているのでしょうか?見て行きましょう。
1冊目はこれ!
サガレン 樺太/サハリン境界を旅する:梯久美子
書評は保阪正康(ノンフィクション作家)さん。
妹トシの死によって賢治は心理的な混乱を抱えつつ旅をする。サハリンでの最初の詩(「オホーツク挽歌(ばんか)」)から、賢治はオホーツクの海で「トシの存在を直観する」と読み抜くのは、本書の圧巻である。本書のタイトルも賢治がこの地を「サガレン」と呼んだからという。時間を超えて同じ空間に身を置いて「縁を結ぶ(対話する)」のは次代の者の務め。この読後感が心地よい。 ━━書評一部引用。
「BOOK」データベースより
樺太/サハリン、旧名サガレン。何度も国境線が引き直された境界の島だ。大日本帝国時代には、陸の“国境線”を観に、北原白秋や林芙美子らも訪れた。また、宮沢賢治は妹トシが死んだ翌年にサガレンを訪れ、名詩を残している。他にもチェーホフなど、この地を旅した者は多い。いったい何が彼らを惹きつけたのか?多くの日本人に忘れられた島。その記憶は、鉄路が刻んでいた。賢治の行程をたどりつつ、近現代史の縮図をゆく。文学、歴史、鉄道、そして作家の業。すべてを盛り込んだ新たな紀行作品!!
2冊目です。
言葉を使う動物たち:エヴァ メイヤー
書評は温又柔(小説家)さん。
「動物」と「言葉」をめぐるエヴァの思索は、自分(たち)の知っている言葉が通じない他者とともに生きる上での最低限の慎みと、そのような他者の思考や心とむきあう知恵を教えてくれる。━━書評一部引用。
「BOOK」データベースより
人間だけが言葉を持つわけではない。言語とコミュニケーションの方法はさまざまだ。動物の言語には文法、回帰性もあり、未来も語る。人間の言葉と動物の言葉はどう違うのか。動物の言語ゲームとは何だろうか。
3冊目はこれ。 コミックの紹介からです。
ナンシー:オリヴィア・ジェイムス
書評はササキバラ・ゴウ(まんが編集者)さん。
オリジナルの魅力を生かしたまま、みごとにネット時代に適応してみせた。━━━━書評一部引用
Amazon紹介文より
■脇役から主人公に抜擢~愛されて80年
1922年に連載が始まったアメリカの新聞マンガ『フリッツィ・リッツ』に、主人公の姪として1933年初登場。しだいに人気を集め、1938年には彼女を主人公にした『ナンシー』の連載が開始。以降、作者の代替わりを重ねながら今日まで連載が続いている。
■スマホ大好き! ~今どきの女の子に生まれ変わって大反響
2018年、本書の著者オリヴィア・ジェイムスが歴代初の女性作家として6代目に就任。連載開始から80年以上の月日が経ち、近年はすっかりマンネリ化していたが、オリヴィアは先代までとはうって変わり、スマートフォンやSNSなど現代的な話題をふんだんに取り入れ、ネットで一躍話題に。
簡素な描線ながら、ときにメタ表現を用いた切れ味鋭いギャグがアーニー・ブッシュミラー時代を彷彿させるとして、ニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙など数々の媒体で賞賛された。
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今週もバラエティー豊かな本が紹介されていました。
図書館もやっと落ち着いてきたかな。返却本は次の方へ渡るまで、72時間は放置しておくとのこと。色々工夫をされているなぁと感じました。2週間前は、一気に7冊もの予約本が来てしまい焦りましたが、なんとか消化。やっと通常の読書モードへ移行しつつある6月。
ということで、今週はここまで。それではまた来週!