王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2020年7月11日分はこちら!!
凪に溺れる:青羽悠
■内容
仕事も恋愛も惰性の日々を過ごしているOLの遥。ある日遥は、無名のアーティストの曲がYouTube上で「バズって」いるのを見つける。その曲にとてつもない引力を感じた遥だったが、数日後、そのアーティストの公式サイトで、「2018年10月23日、Vo霧野十太逝去。27歳」の文字を目にする。なぜ1年も前に亡くなった無名のアーティストの曲が、今更注目を浴びているのか。霧野十太とは何者なのか――。
一人の天才音楽青年と、彼が作った「ある曲」を軸に、夢と理想、そして現実とのはざまで藻掻く6人の人生を描き切った、著者渾身の青春小説。━━Amazonより
■著者について
2000年、愛知県生まれ。2016年、『星に願いを、そして手を。』で第29回小説すばる新人賞を史上最年少で受賞して、作家デビュー。Amazonより
物語で曲名としても使われている「凪に溺れる」。
凪に溺れるとは?
青羽さん:
惰性で生きるとは言いませんけど、自分のやることが決まっていて、何もしなくても進んでいくような日常があると思うんです。その中で満足できない、何か不満をあげろと言われてもあがってこない。けど、何か違う、引っかかるみたいな。水が凪いでいる状態で、凪いでいるところに浮かんでいても、なぜかジタバタしているような印象が僕にはあって、そういうところを描いていきたいと思ったので、このようなタイトルになりました。
なぜ、あそこまでリアリティのある人たちを書けるんですか?
青羽さん:
僕も不思議に思っている。人のことは実は全然考えていなくて、僕のことを考えている。正直、コツとか分かんないですよね。でも、自分が思っている感情を膨らまして、原点はあくまでも自分に根差したところにあるものだと思っていて、そこから膨らまして書いている。十太は、僕の理想でもあるんでしょうね。
小説すばる新人賞をとったときに、これから何かが始まるんだっていうのを、すごく強く思って、その時の予感は僕にとって本物だった。あの時の感情は嘘じゃなかったので、僕はその感情を信じて、これからも小説を書きたい。小説を書くのをやめたくないと、すごく強く思っています。
<感想>
つ、ついに、2000年生まれの小説家が登場かぁ・・・・。と、軽いめまいが起りそうでした(笑)20歳という数字を見て「ただただ若い」と感じましたが、青羽さんのお話を聞き、いや、書くことは年齢関係ないなぁと改めて実感。その年代だだからこそ感じられるものが確かにあるわけで、なんのタイムラグもなく、感じたことをダイレクトに綴って行けるからこそ、そこに「本当のリアル」があるのだろう。
今週はここまで。それでは、また来週!!