毎週土曜日に掲載されている朝日新聞書評欄から、気になったものをピックアップして掲載しています。毎週、幅広いジャンルが紹介されていますが、あくまでも私自身が「気になる」という視点で選んでいます。読書リスト的なページです。
今週はどんな本が登場しているのでしょうか?見て行きましょう。
1冊目です。
考えるナメクジ-人間をしのぐ驚異の脳機能:松尾亮太
「BOOK」データベースより
ナメクジは脳も生態もスゴいんです!論理思考も学習もでき、壊れると勝手に再生する、1.5ミリ角の脳の力!ナメクジの苦悩する姿にびっくり!頭の横からの産卵にどっきり!
アリ語で寝言を言いました:村山貴弘
Amazonより
熱帯の森を這いずり回り60回以上ヒアリに刺されまくった「アリ先生」による驚愕のアリの世界
書評は黒沢大陸(朝日新聞大阪編集局長補佐)さん。
刺激に満ちた探究の喜びが感じられる2冊。役立つかわからない基礎的な研究の意義も伝わってくる。(中略)脳の真ん中を食道が貫くナメクジ。エサを食べたとき不快にさせると、それを食べなくなり、さらに高度な学習もできる。脳の一部を破壊しても1カ月で再生する。侮れない。
アリは5千万年、ほぼその生態を変えていない。20万年程度の新参者である人間にとって持続可能な社会の先生だという。原産地でひそかに生きてきたヒアリが遠い土地で繁殖して恐れられるのは人間の活動による。熱帯の森をはいずり、アリに刺され、自然と格闘しながら多様な生きざまを探究してきた著者は恐怖を覚える。恩恵を受ける生態系にむちゃを続けると、人間は生態系からパージされるのではないか、と。━━━書評一部引用
2冊目です。
民家を知る旅 日本の民家見どころ案内:一般社団法人日本民族建築学会
書評は長谷川逸子(建築家)さん。
この本は、民家の構造や職人の技術といった建築的に専門性の高い内容と、生業や行事など暮らしに関する内容と両方にまたがっていて、建築関係の人にもそうでない人にも楽しめる。━書評一部引用
「BOOK」データべースより
民家の見方がよくわかる!日本の民家を地域別に紹介。建築、生活、祭事、伝統、保存などさまざまな角度から「民家の今」を解説!最新・日本の民家を知るためのハンドブック!。
3冊目です。
給食の歴史:藤原辰史
ひもとく<コロナinフランス>のコーナーで紹介されていた1冊です。
書評は関口涼子(著述家・翻訳家)さん。
コロナ禍が二重にもたらした困難はごく身近にも存在する。給食中止の影響について考える手がかりになるのは、藤原辰史の「給食の歴史」。貧困家庭の問題だけでなく、食べることは生きること、そして学びの基本でもあり、給食とはまさに自分と食物という具体的な外界を分かち合う共同体を作り上げる行為なのだと気づくだろう。━━━━書評一部引用
Amazonより
小中学校で毎日のように口にしてきた給食。楽しかったという人も、苦痛の時間だったという人もいるはず。子どもの味覚に対する権力行使の側面と、未来へ命をつなぎ新しい教育を模索する側面。給食は、明暗二面が交錯する「舞台」である。貧困、災害、運動、教育、世界という五つの視角から知られざる歴史に迫り、今後の可能性を探る。
***********
今週は、身近なところがクローズアップされた感じの本が並びました。近すぎて見えない、よく目にしているけど、その奥を探ったことはない・・・そんなちょっとした謎を解明できそうな本ですね。
蝉たちも激しく鳴いたり、窓ガラスにぶつかってきたりと、夏も終盤ですね。来週はもう少し暑さが和らげば....と期待しているのだけど、どうなることか。ここのところ、全くエアコンが切れない。今、一番休ませてあげたい存在はエアコンさん。今年は本当にエアコンの稼働率が高かったもんなぁ。ご苦労様です。
ということで、今週はここまで。それではまた来週!