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新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

【王様のブランチ・BOOK】綿矢りさ×村田紗耶香のオススメの本&インタビュー(2021年1月16日 )

 

王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

 2021年年1月16日分はこちら!!

 

今週の特集は2人の芥川作家がオススメする本を紹介!綿矢りさ×村田紗耶香さんが登場です。オススメ本の紹介の前にお二人の関係から。プライベートでも交流があるそうです。

 

村田さん:

作家だけのグループLineがいくつかあって、特にコロナでなかなか会えない時に、オンラインでしゃべったりメッセージでやり取りしました。

 

(やっぱり本の話が多いんですか?)

 

綿矢さん:

本の話....そう言いたいんですけど、全くそんなことはなくて....

 

村田さん:

お互いの推しについてとか。

 

綿矢さん:

わたしはレスリー・チャンがすごく好きで、それを受け止めて下さる方ばかりなので。

 

(そこまで晒け出せる関係ってすごく素敵ですね)

 

村田さん:

会えるとすごく楽しい大好きな人達。面と向かって言うと恥ずかしいです。

 

(お互いどう呼び合っているんですか?)

 

綿矢さん:

普段はさやかちゃん。

 

村田さん:

わたしはりさちゃんって呼んでます。

 

 

 

 

それでは、綿矢りささんのオススメを紹介。

私何だか死なないような気がするんですよ:宇野千代

 

 ■内容

「陽気は美徳、陰気は悪徳」「年を重ねてこそ人生の花は咲く」「粗食を腹八分目。これ以上、完璧な食べ方があろうか」―白寿を前に、健康の秘訣・楽しい生き方についてユーモアをちりばめ語った282の奇知に富む箴言。なにげなく語る一言一言が心にしみて「楽しく、美しく、老いる」勇気が身についてくる。宇野千代からの最後の伝言。━━「BOOK」データベースより

 

綿矢さん:

何だか死なないような気がしたのが、宇野さんが98歳のとき。健康に心と体を保つ知恵がたくさん載っているエッセイ集。

 

綿矢さん:

小説書く人間は運動不足だから、常に足腰のことを考える必要があるんですけど、宇野先生はご自宅で階段の上り下りを90歳になってもされていた。それでお元気だっておっしゃってた。わたしが一番感動したのは心の持ちようで、辛い時こそ飛び込んでいったら乗り越えられるって言う考え方に、とても元気がもらえた。前向きになれるかなと思って推薦させていただきました。

 

(村田さんは運動とかはされますか?)

 

村田さん:

私は結構激しいエアロバイクを...。

 

綿矢さん:

zoomでやり取りした時に、さやかちゃんのお家にそのエアロバイクが映っていて、本当に大きな立派なエアロバイク。

 

村田さん:

ほとんどエアロバイクと同棲しているくらいの存在感で。ほんとに小説家は運動不足になりがちなので、結構ハマってやっています。

 

(気分転換の方法は?)

 

綿矢さん:

映画が好きなので映画館に行ったり、自宅でテレビで映画を観たりが、気分転換になります。

 

村田さん:

一時期どうぶつの森が止まらなくて、小説の執筆にちょっと滞り....出版社さんにブースみたいなところで....若干人の目がないとすぐどうぶつの森をしちゃって、「ピーターがりんごを欲しがっているかもしれん」と。ゲームやっていると意識が記憶が飛んだみたいに何日も経っていて、、、なんかホントに止めようと思っています。

 

(綿矢さんはゲームは?)

 

綿矢さん:

リングフィットとか、緊急事態宣言のときにしてましたね。

 

村田さん:

リングフィットはいいと思います。絶対、体にもいいし。

 

 

 

次は村田紗耶香さんのオススメ。

わたしのいるところ:ジュンパ・ラヒリ

 

 ■内容

歩道で、仕事場で、トラットリアで、広場で、クリニックで、本屋で、美術館で、スーパーで、海で、レジで、文房具店で、バールで、母の家で、駅で…。生まれ育ったローマと思しき町に暮らす45歳の「わたし」。5年暮らした恋人ともとうに別れ、一人住まいの老母を気にかけながら、大学の講師をしている。誰といても、なじみのどんな場所にいても、親しい道連れのようについてくる孤独。けれどもある日、その孤独が、彼女の背中を押す―。エッセイ『べつの言葉で』につづいて、ジュンパ・ラヒリが自ら選んだイタリア語で書きあげた、初めての長篇小説。━━「BOOK」よりデータベースより

 

 

村田さん:

前向きって言うと変に思う方もいるかもしれないけど、孤独を愛する気持ちになってくる。コロナで誰にも会えず、特にひとり暮らしなので、部屋とコンビニを行ったり来たりしていたので。

 

同じ街でずっと暮らしている人のなにもない1日に、どれだけのものが詰まっているか、記憶とか、何度も同じ場所に行くことによって見えて来る。そういうことが、この本の中に完成してあるような気がして、すごく前向きになれた。

 

 

わたしのいるところ (新潮クレスト・ブックス)

わたしのいるところ (新潮クレスト・ブックス)

 

 

 

 <感想>

お二人とも淡々としたムードですが、何か面白いことを言い出すんじゃないかと、楽しみながら拝見しました。特に村田紗耶香さんの日常は興味のあるところ。ガッツリ大きなエアロバイクでトレーニングしている村田さん。このギャップがいかにも村田さんらしく、思わず笑いが。作家さんたちのグループLine。だいたいメンバーも想像できます。才能ある若手作家さんたちのLine。どんな会話が繰り広げられているんでしょう?これだけでも一冊の本になりそう!!

 

それではまた来週!

 

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