王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2021年年1月23日分はこちら!!
今回は第164回芥川賞・直木賞/宇佐美りん氏・西條奈加氏のインタビューです。
受賞の翌日に早速インタビューしたそうです。
まずは芥川賞を受賞した宇佐美さんのインタビュー。
推し、燃ゆ:宇佐見りん
■内容
逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞(三島賞は史上最年少受賞)。21歳、圧巻の第二作。━━Amazonより
■著者について
1999年静岡県生まれ、神奈川県育ち。現在大学生、21歳。2019年、『かか』で第56回文藝賞受賞、史上最年少で第33回三島賞を受賞。━「BOOK著者紹介情報」より
一晩明けて、今のお気持ちはどうですか?
宇佐見さん:
昨日会見で「胸がいっぱいです」とお話したんですけど、朝起きたら変わっているかなと思ったら、まだ全然落ち着いていません。そわそわしながら来ました(笑)
(ここで作品内容紹介)
執筆のきっかけは?
宇佐見さん:
有名人とかを「推す」ことは、いろんな方がされている。結構「趣味でしょ?」とか、「楽しくやってるんでしょ」みたいに思われることが多い気がしていて、でも、ちゃんと探って行くと、趣味を超えて生きがいであるとか、楽しさだけじゃない苦しみとか、全力を注いでいるような熱量を感じて、それでもまだ上の世代にも、オタクでない人にも、周知されていない。そこに書ける余地と言うか、余白があるような気がしてこの題材を選びました。
宇佐見さん:
肉体の重さって言うのがテーマになっていまして、スムーズに生活することがままならない、バイト先でパニックになってしまったり、課題が出来ない、忘れ物をしてしまったりといったようなことを書いていて、苛立ちとか苦しみをどうにか「推し」がいることで日々生活しいく。ままならない現実を書いていきたい。
続いて直木賞受賞の西條さんのインタビュー。
心淋し川:西條奈加
■内容
不美人な妾ばかりを囲う六兵衛。その一人、先行きに不安を覚えていたりきは、六兵衛が持ち込んだ張形に、悪戯心から小刀で仏像を彫りだして…(「閨仏」)。飯屋を営む与吾蔵は、根津権現で小さな女の子の唄を耳にする。それは、かつて手酷く捨てた女が口にしていた珍しい唄だった。もしや己の子ではと声をかけるが―(「はじめましょ」)他、全六編。生きる喜びと哀しみが織りなす、渾身の時代小説。━━「BOOK」データベースより
■著者について
1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2012年『涅槃の雪』で中山義秀文学賞、2015年『まるまるの毬』で吉川英治文学新人賞を受賞。━「BOOK著者紹介情報」より
受賞を聞いた瞬間は?
西條さん:
「えー、本当ですか?」って叫んでいたらしいです。周りの人に聞いたら、はい(笑)
(ここで内容紹介)
リアルだなぁって時代小説を読んで思ったのは初めてでした。
西條さん:
私自身も読者も現代に生きている人ですので、江戸時代の女性像、男性像を持ってきても共感は得られない。無意識に現代の人間像に近づけている感じはします。
西條さん:
恵まれた境遇じゃなくても、不幸せでは決してないということがひとつと、お互いに大事にしていくことが大事、上手く言えないんですけれども、、絶対に一人ではない、必ず周りに誰かいるはず。そういう思いで書きました。
本屋大賞とダブル受賞になるか?注目の作品です。
生きる喜びと悲しみが織りなす胸に沁みる感動作。
<感想>
宇佐見さんは21歳と8か月ということで、歴代三番目の若さで受賞されたそう。本当、どんどん才能ある若手の作家が誕生しているなぁと。嬉しいですね。西條さんはベテラン作家で、様々なジャンルの作品を手掛けているそうですね。お名前はよく拝見していましたが、わたしはまだ読んだことがない作家さん。今度時代ものを読むときは、積極的に西條さんの作品の中から読んでみたいなぁと思いました。
なんだか芥川賞の発表サイクルがやたら早く感じます。前回がつい先日だったような気がするのですが.....。読みたい本がどんどん積まれていくわけだ(笑)
それではまた来週!
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