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ドキュメント:湊かなえ/インタビュー【王様のブランチ・BOOK】2021年3月20日

 

王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

 2021年年3月20日分はこちら!!

 今週の特集は「ドキュメント」湊かなえさんです。

 

ドキュメント:湊かなえ

 

 ■内容

湊かなえ最新刊! 興奮と感動の高校部活小説!
人と人。対面でのコミュニケーションがむずかしくなった今だからこそ、
「”伝える”って何だ?」ということを、青海学院放送部のみんなと、真剣に考えてみました。 ――湊かなえ

中学時代に陸上で全国大会を目指していた町田圭祐は、交通事故に遭い高校では放送部に入ることに。圭祐を誘った正也、久米さんたちと放送コンテストのラジオドラマ部門で全国大会準決勝まで進むも、惜しくも決勝には行けなかった。三年生引退後、圭祐らは新たにテレビドキュメント部門の題材としてドローンを駆使して陸上部を撮影していく。やがて映像の中に、煙草を持って陸上部の部室から出てくる同級生の良太の姿が発見された。圭祐が真実を探っていくと、計画を企てた意外な人物が明らかになって……。━━Amazonより

 

■著者について

1973 年広島県生まれ。2007 年「聖職者」で小説推理新人賞を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビュー。本著は、「2009 年本屋大賞」を受賞。12 年「望郷、海の星」(『望郷』収録)で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。16 年『ユートピア』で山本周五郎賞受賞。18 年『贖罪』がエドガー賞ベスト・ペーパーバック・オリジナル部門にノミネートされた。その他の著書に、『少女』『高校入試』『物語のおわり』『絶唱』『リバース』『ポイズンドーター・ホーリーマザー』『未来』『落日』『カケラ』などがある。━「BOOK」データベースより

 

━━私が読書を好きになったきっかけが、中一の時に学級文庫にあった「告白」。自分自身が不安定な時に、湊さんのイヤミスの世界で毒のバランスをとっていた。自分のモヤモヤした感情は誰もが持っているものかもしれないなってすごく救っていただいた。

 

湊さん:

ありがとうございます。すごく多感な時に作品をそばに置いていただけて本当にうれしいです。あと、「告白」を学級文庫に置いてもらえて良かったです(笑)

 

(あらすじ紹介)

 

 

 

━━前半ぐらいまでは青春の真っすぐさや放送部の活動を知るのを楽しく読んでいた。中盤から後半にかけて湊さんのミステリーの醍醐味というか、一気そういう世界に進んで行った。中盤以降でミステリー要素を出していくという構成は最初から考えていらっしゃったんですか?

 

湊さん:

私の意地悪なところ出てしまうんですけど、みんながわかり合った気分になったところで、親友が大変なことをしたとなった時、本当に正しいとされる行動がとれるのか。自分たちに大変なことが起きるとまたそれぞれの考えのすれ違いが出てくるのを描きたくて、事件を起こしました。 

 

 

━━湊さんがラストに向けて描いたのはコロナ禍に向き合う高校生たちの姿。こういうご時世ならではの最終章なんだな、この本全部がドキュメントだったんじゃないかなって思ったんですけど、結末は最初から決まっていたんですか?

 

湊さん:

最初は全くそんなことは考えていなくて、この作品を文芸誌で連載している時に、ちょうどコロナが拡がっていった。コロナも全くない世界を書いた方が、10年経っても普遍的な話に見えるけれど、今この体験をしている人たちの背中を押せる物語にしたいなぁと思いました。今、理不尽な思いを抱えている人に読んでいただきたいなぁと思っています。

 

さまざまな悩みを抱える今の世の中だからこそ読みたい物語です。

ドキュメント

ドキュメント

  • 作者:湊 かなえ
  • 発売日: 2021/03/25
  • メディア: 単行本
 

 

 <感想>

インタビュアーのかれんさん、本日が最後だったそう。大好きな湊さんに会えて泣いていました。そうですよね、ずっと大好きな作家さんに会えるって、本当に感動的だったと思います。それと、コロナがこの世に現れたことにより執筆活動に変化が出たという作品がそろそろ登場する時期みたいですね。書きながら世の中がどんどん変化していくという状況下での執筆、いろいろとご苦労も多かったことと思います。これからそういった作品が続々と出いて来るのではないかな。

 それではまた来週!

 

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