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【王様のブランチ・BOOK】原田マハさんインタビュー<リボルバー>(2021年5月29日 )

 

王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

 2021年年5月29日分はこちら!!

 今週の特集は原田マハさんの「リボルバー」です。

 

リボルバー:原田マハ

 ■内容

誰が引き金を引いたのか?「ゴッホの死」。アート史上最大の謎に迫る、著者渾身の傑作ミステリ。

パリ大学で美術史の修士号を取得した高遠冴(たかとおさえ)は、小さなオークション会社CDC(キャビネ・ド・キュリオジテ)に勤務している。週一回のオークションで扱うのは、どこかのクローゼットに眠っていた誰かにとっての「お宝」ばかり。高額の絵画取引に携わりたいと願っていた冴の元にある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれる。それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。
「ファン・ゴッホは、ほんとうにピストル自殺をしたのか? 」 「――殺されたんじゃないのか? ……あのリボルバーで、撃ち抜かれて。」
ゴッホとゴーギャン。
生前顧みられることのなかった孤高の画家たちの、真実の物語。━━Amazonより

 

■著者について

1962(昭和37)年、東京都小平市生まれ。関西学院大学文学部日本文学科および早稲田大学第二文学部美術史科卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事を経て、森ビル森美術館設立準備室在籍時、ニューヨーク近代美術館に派遣され同館にて勤務。その後2005(平成17)年『カフーを待ちわびて』で日本ラブストーリー大賞を受賞しデビュー。2012年に発表したアートミステリ『楽園のカンヴァス』は山本周五郎賞、R-40本屋さん大賞、TBS系「王様のブランチ」BOOKアワードなどを受賞、ベストセラーに。2016年『暗幕のゲルニカ』がR-40本屋さん大賞、2017年『リーチ先生』が新田次郎文学賞を受賞。その他の作品に『本日は、お日柄もよく』『ジヴェルニーの食卓』『デトロイト美術館の奇跡』『たゆたえども沈まず』『常設展示室』『風神雷神』などがある。━新潮社著者プロフィールより

 

━━はじめて本を読んで4時間ぶっ通しで。

 

原田さん:

それは見事にゴッホ沼、ゴーギャン沼にはまったという感じですね。私もハマりまくってあの作品を完成させたので、読者のみなさんと共有できたら、それが一番うれしいなって思って仕上げました。

 

(ここであらすじ紹介)

 

 

 

ゴッホが自殺に使われたと言われるピストルのオークションを見た原田さんの感想。

 

原田さん:

 テレビ局も世界中のマスコミも来ていて、藁が積んである中に黒い錆付いたピストルを刺していて。日本円で2千万円くらいの落札価格で、これはなんかすごく面白い題材になりそうだなと思って、ゴッホが自殺に使ったかもしれないピストルを巡る物語を書こう....と。

 

原田さん:

(ゴッホが)耳を切り落とすほど追い詰められていたのに、ゴーギャンは助けてあげなかったのかとか、なんかゴーギャンが悪役っぽくなってしまう、どうしても。でも、良きライバルであり、同士のような存在だったというのが事実なんですね。

 

━━━━そんな苦しい思いをしながらも絵を描きたいという気持ちを持っていて、その精神力が格好いいなってすごく思わせてもらった。

 

原田さん:

130年前の前衛画家たちが、何を思い、何を苦しみ、何のために描いたのかっていうことを、明らかにしてみたかったんですね。

 

一丁のリボルバーから浮かび上がる彼らの切なる思いとは?時代を超えて孤高の画家たちに思いを馳せる傑作ミステリーです。

 

 <感想>

やはり作家は好奇心から生み出されるものが半端じゃないですね。原田さんのお話を聞きながら、それを強く感じました。本書を読む前に、同著者の「たゆたえども沈まず」をオススメします。ゴッホの生涯を描いた作品でゴッホの性格や人間関係がとても興味深く描かれています。やあ、私たちもまんまとマハさんにゴッホ沼に連れて行かれちゃってますね(笑)マハさんのアート作品で、随分と色々な美術を知ることができています。

 

  それではまた来週!

 

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