王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2021年年7月3日分はこちら!!
今週の特集は伊岡瞬さんの「仮面」です。
仮面:伊岡瞬
■内容
読字障害というハンディキャップを抱えながらもアメリカ留学の後、作家・評論家としてTVで活躍する三条公彦。三条の秘書として雇われた菊井早紀は信頼を得てゆく一方で、その謎多き私生活と過去が気になっていた。そんな折、パン店経営者の妻・宮崎璃名子の白骨遺体が発見される。行方不明となった新田文菜の捜査にあたる刑事の宮下は、文菜と璃名子の不審な繋がりに気づく。人気評論家の三条は二つの事件に関わっているのか? 「仮面」で真の顔を隠しているのは誰なのか? ラストまで目が離せない瞠目のクライムサスペンス!━━Amazonより
■著者について
日本の小説家・推理作家。東京都武蔵野市生まれ。 広告会社勤務を経て、2005年に『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞の大賞とテレビ東京賞をW受賞し、作家デビュー。━Wikipediaより
━━一気に読破しました。
伊岡さん:
ミステリーには大きく2通りあって、最初に事件が起きて探偵が解決していく方式と、なんとなく物語が始まって、どっちいくんだろう?というのがあって、僕は後者の方で、今作半分くらいまで何が起きているかわからないと思うんです。何が起きているかわからないのに、読者を引っ張っていくっていうところに僕は喜びを感じる。緊張感を持続できるように努力しています。
━━仮面をテーマにした理由は?
伊岡さん:
「犯人の心の闇が明かされないまま終わりました」ってことをよく言われる。心の闇って他人にわかるのか?人の心の中ってわからないじゃないですか。自分の心の中を友達・親が知っているかって言われると、知らない部分が必ずある。外側の顔を作ってみんな生活していると思ったのがきっかけです。
(ここであらすじを紹介)
伊岡さん:
僕は小説の中で必ず「あなたはどうしますか?」と、書きながら訴え続けている。今回は「あなたは仮面をかぶっていませんか?」というのを問いかけながら書いていました。
━━ちなみに、伊岡さんは仮面をかぶっていますか?
伊岡さん:
もちろん、かぶっています。ほんとうはもっとギャグをいっぱいしゃべりたいですけど、今作に合わないので、あまり冗談を言わないように。
人間の本質に迫る一冊です。
<感想>
タイトルが簡潔でちょっと怖そうなものが多いのかなぁーと、装丁を拝見していましたが、今回のブランチでどんな作品を手掛けている方なのか、とても参考になりました。また、伊岡さん、お人柄も温和そうで、落ち着いたオジサマ。しかし、本当はギャグを言いたくてしょうがないっていう表情がお茶目でした。
本作はテンポもよく、一気読みしちゃう一冊のようですよ。 それではまた来週!
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