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新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

【王様のブランチ・BOOK】西加奈子さん新刊インタビュー(2021年10月23日 )

 

王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

 2021年年10月23日分はこちら!!

夜が明ける:西加奈子

 

 ■内容

15歳の時、 高校で「俺」は身長191センチのアキと出会った。
普通の家 庭で育った「俺」と、 母親にネグレクトされていた吃音のアキは、 共有できる ことなんて何一つないのに、 互いにかけがえのない存在になっていった。 大学卒業後、 「俺」はテレビ制作会社に就職し、 アキは劇団に所属する。 しかし、 焦がれて飛び込んだ世界は理不尽に満ちていて、 俺たちは少しずつ、 心も身体 も、 壊していった......。思春期から33歳になるまでの二人の友情と成長を描 きながら、 人間の哀しさや弱さ、 そして生きていくことの奇跡を描く。本書は著者が初めて、 日本の若者の生きていく上でのしんどさに真正面から取り組んだ作品。━━Amazonより

 

■著者について

1977(昭和52)年、 イランのテヘラン生れ。 エジプトのカイロ、 大阪で育つ。 2004(平成16)年に『あおい』でデビュー。 翌年、 1 匹の犬と5人の家族の暮らしを描いた『さくら』を発表、 ベストセラーに。 2007年『通天閣』で織田作之助賞を受賞。 2013年『ふくわらい』で河合隼雄物語賞受賞。 15年に『サラバ! 』で直木賞を受賞。 ほか著書に『さくら』『円卓』『漁港の肉子ちゃん』『ふる』『まく子』『i』『おまじない』など多数。-Amazonより

 

━━主人公の「俺」にあえて名前を付けなかった理由は?

 

西さん:

誰でも彼でも「俺」になりうることを考えて書いた。「俺」的な「強くあらねばならない」というのは、女性の中にもあると思う。ほんとうに自分の中にあるものを書きました。

 

 

 

西さん:

助けを求めることは全く恥ずかしいことじゃない。助けを求められたら助けるじゃないですか。それがなんでできひんのやろって。プライドももちろんあるけれども、そのプライドって、自分自身が醸造しただけじゃなく、いつからか自己責任という言葉を聞くようになって、「こんなことで助けをもとめたらあかん」って、自分の苦しみをなかったことにする言い訳のような言葉を、わたしたちはたくさん用意してしまった。

 

自分の苦しみを他者と比べる必要はない。あなたの体は本当にたった一つ、たった一回だけのあなたの体なんだってことを、すごく思いながら書きました。(力説)

 

暗い世界から夜明けへと導いてくれる希望と再生の物語です。

 

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新潮社に本書の特設サイトが公開されています。↓↓↓

www.shinchosha.co.jp

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 <感想>

5年ぶりの長編小説だそうです。と聞いて、そんなに久しぶりの長編だったのかぁと。肉子ちゃんとか話題がなにかと多い西さんの作品だから、久しぶりという感じが全くなかったなぁ。本作も少し辛そうな内容だけど、西さんらしいテーマがしっかり描かれた骨太な作品だと感じました。はい、もちろん、読みますよ!!

それではまた来週!

 

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