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【王様のブランチ・BOOK】角田光代さん新刊インタビュー<タラント>(2022年2月26日 )

 

 

王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

 2022年2月26日はこちら!!

タラント:角田光代

タラント (単行本)

タラント (単行本)

Amazon

■内容

こんな人生に、使命は宿るのか。片足の祖父、不登校の甥、大切な人を失ったみのり。絶望に慣れた毎日が、一通の手紙から動き出す。慟哭と感動の傑作長篇。(Amazonより)

■著者について

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年「幸福な遊戯」でデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、12年には『かなたの子』で泉鏡花文学賞及び『紙の月』で柴田錬三郎賞を、14年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞、21年『源氏物語』の完全新訳で読売文学賞を受賞。その他の著書に『月と雷』『坂の途中の家』『私はあなたの記憶のなかに』『銀の夜』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『わたしの容れもの』『月夜の散歩』などがある。(Amazonより)

■インタビュー

まずは大友花恋さんの「花恋が恋した一冊」の紹介。

しあわせのねだん:角田光代

 

━━角田さんがお金とどう向き合って、いろんな人生が見えてきて、雲の上の存在だった角田さんが身近に感じられる一冊で、私大好きです。今日もお会いできることで緊張して、どうしよう、どうしようって思っていたんですけど、角田さんもこの世でこうして生きていらっしゃる方なんだっていうのが感じられて、なんとか気持ちを落ち着かせて、今日挑むことが出来ました(笑)

 

角田さん:

お金のことについて書くっていうのはあんまりないし、ちょっと恥ずかしいじゃないですか。お金に対する価値観も、年によって変わるので今はもうちょっと違うかもしれません。

 

―――今は違いますか?

 

角田さん:

あ、いや、でも今日の昼めしは930円でした(笑)昔、新宿の紀伊國屋の下にあったカレー屋さんが閉店して西新宿に移転したんですよ。今日の仕事が西新宿って決まってから、絶対そこに行くって決めていて、移転後初めて行きました(笑)

 

―――この本の中で感じていた角田さんを今のお話でも感じられてすごくうれしいです。

 

角田さん:はははは。

 

 

(以下、「タラント」について)

 

━━読み終わってからも、この物語のことを考えて自分の人生を考えて、涙が出て、思考とか考え方が自分の中に巡っていくような一冊でした。すごくたくさん考えさせられました。パラスポーツとか、戦争、世界の状況とかがこの本にギュッと詰まっているなって思ったんですけど。

 

角田さん:

読んでくださってありがとうございます。パラ(オリンピック)について成り立ちから調べてみたら、最初は太平洋戦争で傷ついた兵士さんたちがイギリスでリハビリテーションを受ける。そこからスポーツしてリハビリするっていう考えが生まれた。戦争からパラリンピックに繋がっていくという歴史にすごく衝撃的を受けて、今、平和の祭典と言われていますけど、戦争から始まったものだった。すごい衝撃的で...。

 

―――この一冊は角田さんにとってどんな一作になりましたか?

 

角田さん:

5年小説を書かないでいて書いた初めての小説なので、本当に大変だったんですね。「タラント」は私のとって、本当に大変だったな、コンシクショー!って。(笑)

 

*全てがつながった時に見える「タラント」とは?魂が揺さぶられる意欲作です。

■感想

角田さん、小説は5年ぶりだったのですね。本当に久しぶりの新刊小説!花恋さん、今日も大好きな作家さんを目の前にして、目がキラキラ。それを優しく見守りながら話を聴く角田さんがお母さんの雰囲気。とても和やかなインタビュー風景でした。

「しあわせのねだん」はかなり昔のものですが、わたしも好きなエッセイです。レビューを書いていますので是非こちらも合わせてお読みくださいませ。余談ですが、紀伊國屋の下のカレー屋さん、西新宿へ移転したという情報、ありがたいです(笑)

 

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