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【王様のブランチ・BOOK】大前粟生さんインタビュー<きみだからさびしい>(2022年3月5日 )

 

 

王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

 2022年3月5日はこちら!!

 

きみだからさびしい:大前粟生

■内容

いま最も旬な作家との呼び声も高い大前さん。男らしさ・女らしさの圧に悩む大学生を描いた『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』は各所から絶賛され、大きな話題に。笑いの暴力性に切り込んだ『おもろい以外いらんねん』は、アメトーーク!読書芸人回でも紹介されました。ananの「いまどき男子」特集では、若者文学の担い手として紹介されています。
本作はジェンダー文学として「アップデートされた価値観」を提示する作品でありながら、恋の切なさと喜びを凄まじい解像度で描いた、剛速球の恋愛小説でもあります。(Amazonより)

■著者について

2016年、短編小説「彼女をバスタブにいれて燃やす」が『GRANTA+JAPAN+with+早稲田文学』公募プロジェクトで最優秀作に選出されデビュー。「ユキの異常な体質+または僕はどれほどお金がほしいか」で第二回ブックショートアワード受賞。「文鳥」でat+home+AWARD大賞受賞。舞台「ちょっと舌が長いだけで、トム・ハンクスにはかなわない」(象牙の空港)では劇作を担当した。2021年、『おもろい以外いらんねん』で織田作之助賞最終候補。同年、『岩とからあげをまちがえる』が日本タイトルだけ大賞を受賞。(Wikipediaより)

■インタビビュー

 

━━王様のブランチ初出演ということなんですけど心境は?

大前さん:

テレビが初めてなのでめっちゃ緊張しています。めっちゃ、大人見てる...とか。

 

多様な考え方が出てきている今の時代の悩み、葛藤とかがたくさんある。恋愛っていう枠の中ならいろんな悩みを放り込んで、考え続けていく小説が書けるんじゃないかって思って書きました。

 

 

━━圭吾があやめのことになると、一生懸命になるのがそれがちょっと可愛らしい。

大前さん:

恋愛に翻弄されたくないと思いつつも、結局は翻弄されている人が描けたらいいなって思っていたので。

 

―――大前さんは翻弄されるタイプですか?

大前さん:

ええ―どうなんだろう。

 

―――あやめを描く上で、一番大切にしたことは?

大前さん:

ポリアモリーという考え方を背負わせないようにというか、センセーショナルなキャラクターにならないようにしようって気を付けました。人と違う考えを持っているからといって「特別な人」ではなく、身近な人として描きたかった。

 

恋愛とか、人を好きになる気持ちに正解とか不正解はない。いろいろな好きの気持ちを小説なら本の中に置いておけるのかなと思って書きました。

 

*新たな価値観で描かれた今の時代に寄り添う恋愛小説です。

■感想

複数恋愛のことを「ポリアモリー」というのですね。なるほど、言葉すらなかったものの、こういう人たちは確かに昔から一定数いますよね。理解しがたいと思っている人たちがいる一方、こういった言葉が広がるととともに、理解されるようになることも多々ある。「ポリアモリー」も、このように小説から理解が深まることは十分あり得る。そういう意味でも読んでみて自分が「ポリアモリー」についてどう感じるか、探ってみたい一冊でもあります。

 

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