王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2022年5月7日はこちら!!
■博士の長靴:瀧羽麻子
■内容
天気を変えることはできない。人間も、他の生きものも、あるがままを受け入れるしかない。天気の研究に生涯をささげた藤巻博士。博士一家・四世代の歴史と、彼らとの出会いで変化していく人々の生きざまや家族の在り方を丁寧に描いた傑作連作短編小説。(Amazonより)
■著者について
1981(昭和56)年、兵庫県生れ。京都大学卒。2007(平成19)年、『うさぎパン』でダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、デビュー。2019(令和元)年、『たまねぎとはちみつ』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。他の著書に、『サンティアゴの東 渋谷の西』『左京区桃栗坂上ル』『乗りかかった船』『女神のサラダ』『あなたのご希望の条件は』『ありえないほどうるさいオルゴール店』『もどかしいほど静かなオルゴール店』などがある。(新潮社著者プロフィールより)
■インタビュー
―――天気をテーマに選んだ理由は?
瀧羽さん:
天気予報を気にされる方は多いと思いますし、空を見ることが日常生活の中でも多くあると思う。身近である一方で、曇って晴れていると白い、雨雲が黒いのは、なんでかな?とか。身近ではあるけれど、ちょっと不思議、そのバランスが面白いのかなって。
―――ひとつのお祝い事が、家族のコミュニケーションツールになっているが素敵だなぁと感じました。二十四節気を大切にする家族を描こうと思った理由は?
瀧羽さん:
家族ごとに行事への取り組み方が違うのかなと思ってまして。お誕生日とか、なにかの記念日とかも。今回、藤巻家の個性が家族行事の中で盛り込んでいけるかなと思ったんで。
―――昭彦の言葉に込めた思いとは?
瀧羽さん:
明日晴れにしたいと思って晴れさせることはできない。そういうままならないのは天気に限らずある。世の中こんなに便利になってしまうと、逆にその思い通りにいかないことにイライラしたり傷ついたりすることが私を含めあるのかなって。何もかも自分の思い通りになるわけではない。けれども工夫のし甲斐があるという考えもできるかなと。
*天気を通し世代を超えて受け継がれる、あたたかな家族の想いを描いた物語です。
■感想
なんとなくふわふわっとした雰囲気の瀧羽さん。今回は天気を絡めたお話のようですね。人生は天気と似ているなぁーって、おそらく誰しも一度は感じたことがあるんじゃないでしょうか。そして最近よく聞く「二十四節気」。1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものらしいのですが、こちらもちょっと興味深いです。ささやかでもよいので季節の行事は大切にしたいなぁ~って、年を重ねるごとに思うのであります。この物語の人々を通して、季節の行事を振り返ってみたくなりました。
それではまた来週!
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