王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
王様のブランチで取り上げた、話題の作品と著者のインタビューをまとめて掲載しています。2023年2月25日放送分はこちら!!
■吉川トリコ『あわのまにまに』
■内容
どれだけの秘密が、この家族には眠っているんだろう――
「好きな人とずっといっしょにいるために」、あのとき、あの人は何をした?
2029年から1979年まで10年刻みでさかのぼりながら明かされる、ある家族たちをとりまく真実。あの時代、確かにそうやって、わたしたちは生きていた。隠されていた「わたしたちの秘密」を理解したとき、あなたは平常心でいられるか。『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞した著者が放つ、生き方、愛、家族をめぐる、「ふつう」を揺らがせる逆クロニクル・サスペンス。(Amazonより)
■著者について
1977年生れ。2004年「ねむりひめ」で〈女による女のためのR-18文学賞〉第3回大賞および読者賞を受賞、同作収録の『しゃぼん』でデビュー。著書に『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『マリー・アントワネットの日記 Rose』『女優の娘』『夢で逢えたら』『流れる星をつかまえに』など多数。2022年『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。エッセイ『おんなのじかん』所収「流産あるあるすごく言いたい」で第1回PEPジャーナリズム大賞2021オピニオン部門受賞。(Amazonより)
■インタビュー
吉川さん:
人の価値観が目まぐるしく更新されている。10年前、20年前は全然違うことを考えていたな....ということを思って、時代ごとの恋愛観、結婚観、家族観を追いかけていきたくて。(時代を)逆走させたほうが面白いかなって思いついた。
―――最初は何気ない普通の家族の物語だと思っていた。最後はパンドラの箱を開けてしまったような気持ちになった。
吉川さん:
家族だからこそなんでも腹を割って話さなくてはいけない、隠し事なんかない、いやいやいやいや、むしろ家族の方が言えないことがあるでしょ!親に言えないこと、めちゃくちゃある。すごく母親のことを考えながら書いた小説。母にも若い頃があって、私の知らない青春時代があって、私に言えないようなことをいっぱいしていただろうな.....みたいなことを考えながら書きました。
―――男女の価値観ってこの10年でこうやって変わっていったんだなって、すごく興味深く読んだ。
吉川さん:
ありがとうございます。私の世代だとお父さんとお母さんがいて、男の子と女の子がいて、それが理想とされてるとか、それが当たり前だと思われていることが本当なのか?と言う気持ちがあって、伝統的な家族像みたいなものは、本当はないんじゃないかって疑いの気持ちから書いた。
*女性の生き方や家族の「ふつう」を揺るがす物語です。
■ランキングで話題になった本
三浦しをんさんの新作!
川上未映子さんの新作!(来週の特集は川上さんが登場予定だそうです)
■ひとこと
面白そうですね!ちょっとした家族の違和感、時代を遡ってみると....的な、ちょっとゾワゾワするものを感じました。家族にも言えない秘密。みんなそれぞれあるもんですよねぇ。それでは、また来週!
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