本日の王様のブランチ・BOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
王様のブランチ(2023年5月20日放送分)の、話題の本と著者のインタビューをまとめて掲載しています。
滅茶苦茶:染井為人(講談社)
■内容
仕事は順調、東京でシングルライフを謳歌する30代女性が始めた不穏な恋愛。下校中、不良に堕ちた元級友に再会した、とある北関東の高校生。老朽化したラブホテルを継ぐが経営不振に陥った静岡県在住の中年男。刹那な現代をサバイブしながらも、孤独を胸底に抱える者たちの欲望に駆られた出会いは、彼らをまっさかさまに谷底に突き落とす。(Amazonより)
■染井為人(そめいためひと)プロフィール
1983年千葉県生まれ。芸能プロダクションにて、マネージャーや舞台などのプロデューサーを務める。2017年『悪い夏』で横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞しデビュー。本作は単行本刊行時に読書メーター注目本ランキング1位を獲得する。『正体』がWOWOWでドラマ化。他の著書に『正義の申し子』『震える天秤』『海神』『鎮魂』などがある。(Amazonより)
■インタビュー
―――滅茶苦茶ですけど、ラストはスカッと終わる感じがなんて楽しい小説だと思いました。
染井さん:
けっこう優秀でまともな人が騙されちゃっているのをニュースで見て、「そうなんだ」と思った。傍から見てたらどうみたって「詐欺じゃん」って思うんだけど、本人は恋は盲目じゃないけれども、そうなっちゃうと騙されてしまうのかなって。そこら辺を描いてみたかった。
―――自分に起こったら嫌だけど、見ていてどうなるんだろうって....ハラハラ感とか。犯罪って意外と身近にあるんじゃないかと思った。
染井さん:
人間は環境に左右される、良くも悪くも。どんどん悪い方に行っているのに止められない。それこそ淡々と日常を描いていくと、自然とああいう風に落ちて行ったって言うか....。
―――落ちていく様も、無茶苦茶だからこそ、最後の三人の出会い、そういう奇跡も起こるんじゃないかなというのも感じました。
染井さん:
最終的には人間一人では生きていけないよねとか、だから支え合って生きて行こう、みたいな...そういうことなのだろう思います。
※転落した3人がたどり着いた場所とは?滅茶苦茶だけど一気読み必須の物語。
■ひとこと
やはや、今は詐欺の種類もほんといろんなバリエーションがあり、それらは日々進化していくから本当にたちが悪い。確かに、なんでそんなことで騙されてしまうのか?ってニュースをよく聞くけど、しっかり騙されている。一体、そこでどんなやり取りがあるのか、本書を読めばなんらか見えて来るものがありそうです。染井さん、はじめて拝見しました。ちょっとEXIT(イグジット)の、りんたろー。に似ている?それでは、また来週!
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■ブックランキングで話題になった本
ストロベリームーン
涙なしには読めないと、中高生を中心に話題の恋愛小説!