<中瀬ゆかりのブックソムリエ2023>クローズドサスペンスヘブン:五条紀夫著を紹介。
ニッポン放送あなたとハッピー!2023年5月日25放送分
新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!
毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。
クローズドサスペンスヘブン:五条紀夫
作品内容
俺は、間違いなく殺された――。なのに、ここはどこだ? 気がついたら目の前にはリゾートビーチと西洋館。姿の見えない配達人から毎朝届く不思議な新聞によると、ここは天国屋敷で、現世で惨殺された6人が記憶をなくした状態で天国に返り咲いたらしい。俺は、誰だ? なぜ、誰に殺された⁉ 館ものクローズドサークルに新風を吹き込む、“全員もう死んでる”系ミステリー、爆誕。(Amazonより)
放送内容
以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。
・文庫版でいきなり出たもの。新潮ミステリー大賞最終候補作。惜しくも受賞ならず。
・しかし選考委員が、世に出さないのは惜しいと。それで出した作品がバズって、すでに2回の増刷。SNSでも話題沸騰。
・全員もう死んでる系ミステリーというジャンル。設定は天国、館もの、クローズドサスペンス。
・天国での特別なルールがいくつかある。
・すでに死んでいるから諦めがあり、それがユーモア、可笑しみに繋がっている。
・一歩間違えれば破綻しそうなとんでも話だけど、妙なリアリティがずっと流れていて、ものすごく考えられている。設定に破綻はない。最後に驚きも待っている。
・賞を取ってもおかしくなかった作品。おすすめの作品です。
五条紀夫プロフィール
小説家。2022(今和4)年、『クローズドサスペンスヘブン』で新潮ミステリー大賞最終候補。(新潮社・著者プロフィールより)
感想
最近よく耳にするクローズドサスペンス。前からあるジャンルとは言え、最近ちょっと流行ってるんじゃないかと。それがまた天国の設定というから驚きです。受賞を逃した作品がこうして文庫版からいきなり登場するってかなりスゴイことですよね。飛び級みたいな感じで。読者からすれば手に取りやすくありがたい限りですが(笑)
それでは、また来週。
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