王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。
インタビュー
――― コメディタッチでミステリの要素がたっぷり。最強のエンタメ小説だと思いました。
森さん:
そういうことを言って欲しかった。
――― アイデアってどんなところから浮かぶんですか?
森さん:
今回はお笑い芸人さんのトークライブに行った時に、生放送のトラブルの話とかもエピソードトークとしてされていて、生放送っていう空間が、何か起きたら面白い場所だなと思った。
―――想像しました。セット裏にもし死体があったらと思うと、ちょっとゾッとしますね。
森さん:
テレビに出ている方や、つくっている方が、絶対こんな現場にいたくないと思うような現場にしたいなと思いました。
―――序盤に半人らしき人が出て来る。ミステリでこんなに早く犯人がわかる?って思ってしまって...。
森さん:
小説もどれだけ飽きられないようにして書くがが大事。そういった意味でも最初に明かして、でも実は?みたいな。とにかくいろいろ展開を作りたかった。
―――一切一回も飽きずに夜ふかししました。
森さん:
テレビがこれまで通りにいかない時代ではあるんですけど、それでもやっぱり面白いってことを、同じアナログの小説という媒体で書けたことが良かった。
色々驚かせたい、楽しんでもらいたいというのがあった上で、ゴシップにSNSでも群がりがちな今だと思うんですけど、ゴシップの背景に何があるのか?そういうのを想像できる一歩引いた考えを、この物語で表現出来たらなと思っていた。
* バラエティ番組とミステリ小説の魅力が1冊に詰まったエンターテインメント小説です。
ひとこと
お名前から勝手に女性だと思っていたのですが男性作家さんでした。なんで「バジル」にしたのかな?それはさておき、ミステリーでありながら、最終的に優しい気持ちになれるそうなのですが、どんな展開なんでしょうねぇ~。読み出したら止まらない系みたいなので、夜ふかし態勢で!それでは、また来週。
森バジルプロフィール
1992年宮崎県生まれ。九州大学卒業。会社員。2018年、第23回スニーカー大賞“秋”の優秀賞に選ばれ、文庫『1/2―デュアル―死にすら値しない紅』を刊行。2023年、本作『ノウイットオール あなただけが知っている』(「ノウイットオール」より改題)で、第30回松本清張賞を受賞し、単行本デビュー
森バジルさんの作品