えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2024>『ブルーマリッジ』カツセマサヒコ 著の紹介

 

『ブルーマリッジ』カツセマサヒコ著の紹介です。

ニッポン放送あなたとハッピー!2024年7月11日放送

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

ブルーマリッジ

 

ブルーマリッジ

放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

・著者はWEBライター。Z世代など若い人に絶大なる人気をはくしている。

・読み易いので普段小説を読まない人にもおすすめ。

・本作は結婚、離婚、仕事、夫婦、ハラスメントなど現代だからこそ起きる問題や葛藤を、世代の違う二人の男性を軸に書いている。

・プロポーズの話から始まる20代後半の男性、長年連れ添った妻から離婚を申し出された50代男性

・夫婦であること、家族であること、働くこと、傷付けること、生きること、過去からも未来からも逃れることのできない世の中。それでもなんとか光を求めて生きようとしている人々の物語。

 

 

・色々なことがすごくリアル

「加害」、男性性の加害も深いテーマになっている。

なさそうな人の中にも「ある」ってことを気づかされる。

・人を傷つけていることに対して自覚があるかないか、物語上すごく重要なことになっている。

・普段の自分の何気なく発している言葉の中に、意外とその加害性を孕んだ言葉があったりする。

誰に心を寄せて読むかによって読み方が変わって来る。

問題意識を提示されるし、エモい部分も感じられるし、年齢問わず色々なことを考えさせられる、そして面白い小説。

 

著者プロフィール

Webライターとして活動しながら2020年『明け方の若者たち』で小説家デビュー。2021年、川谷絵音率いるバンドindigo la Endの楽曲を元にした小説『夜行秘密』を書き下ろし。『ブルーマリッジ』が三作目の長編小説。(新潮社・著者プロフィールより)

感想

なかなか自分の年代では辿り着けなかった作家さんですが、これは年齢問わず読める内容であり、そして読んでおいたほうが良いと思える作品ですねぇ。何気に人を傷つけてしまう言葉、気づかない、自覚がないことほど怖いことはないです。本を読んで自分を顧みたり、相手の気持ちを想像したりと、奥の深い読書体験できそう。読んでみたいと思います。それでは、また来週!

カツセマサヒコ著その他の作品

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中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。