王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。
インタビュー
水生さん:
リビングに見知らぬ人の死体があるんですけど、どういった条件がそろえば死体がリビングにあるのか?その死体を見たら、その人がどういう反応をするか、そういうシチュエーションがもし自分に起こったらどうしよう?ということをまずは考えた。
―――最後と最初が繋がっているような感覚、すごいなぁと思いました。
水生さん:
あの話は、夫の方から見た妻の姿だったので、だんだんとうちの妻がおかしいという謎が解けていくってことと、伏線だけど伏線だとわからないように胡麻化しつつ書いた。
―――それが物語を解くヒントになっているのに、まったくたどり着けない感じが面白かったです。どんでん返しを書く上で大切にされていたことは?
水生さん:
登場人物たちは普通の人なので、普通の人が普通に考えることっていうのは大切かなって。でもちょっとずつズレてたり、ちょとずつ何かにこだわりがあるということを入れつつ、ゆっくりと驚きに向けて読者を引っ張っていくというのは留意していました。
―――読んだ後、これまでの景色がガラッと変わって、本当に先の読めない展開だなって感じました。
* 物語のラストで景色が変わるどんでん返しのミステリー短編集です。
ひとこと
5つの短編にはいろいろな嘘が登場するらしいですよ。ラストのページを読むまでわからない・・・んーーこれは手ごわい作品ですね!でも、手ごわいほどミステリーは面白い!そして、どんでん返しもお楽しみに。それでは、また来週。
水生大海プロフィール
三重県生まれ。2008年『罪人いずくにか』で第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作を受賞し、翌年同作を『少女たちの羅針盤』と改題しデビュー。14年「五度目の春のヒヨコ」で第67回日本推理作家協会賞短編部門候補となる。著書に「ランチ探偵」シリーズ、「社労士のヒナコ」シリーズのほか、『マザー/コンプレックス』『宝の山』など多数(Amazonより)
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