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【王様のブランチ】石田夏穂さんインタビュー新刊インタビュー(2024年12月7日 )

 

王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

 

 

ミスター・チームリーダー

ミスター・チームリーダー

インタビュー

 

―――テレビ初出演なんですよね?

 

石田さん:

そうですね、人生で一番の大舞台だと今思っています。

 

―――なぜ今回ボディビルダーを描こうと思ったのですか?

 

石田さん:

一見、がっちりしていて何事にも動じなさそうな人が、実は家では体重のわずかな増減に一喜一憂している。ある意味乙女心の持ち主っていうのを主人公として書きたかった。真剣に体重と向き合う人は、やはり競技でボディビルをやっている方かなと思ったので、今回はそれにしました。

 

 

 

 

―――後藤の性格を描く上で、気を使ったことは?

 

石田さん:

プライベートも仕事もきっちりできる人って、他人に対して厳しく当たったり、傲慢になるところがあると思う。建前を書かないようにしようと思っていて、「自分らしくいれば頑張らなくていいから」とか、建前を排除した辛らつな主人公を書きたいなと思った。

 

―――後藤は仕事ができない部下を切り落とすと、自分の体重も落ちる。ちょっと奇妙。

 

石田さん:

因果関係は、実は本人の思い込みや思い違いかもしれない。人間って差し迫っていると、そこに因果関係を見つけてしまうところがあるのかな。その必死さ、ままならなさを書いた。

 

*肉体と組織がシンクロしたとき、後藤はベストパフォーマンスを得られるのか?

 

 

プロフィール

1991年埼玉県生まれ。東京工業大学工学部卒。2021年「我が友、スミス」が第45回すばる文学賞佳作となり、デビュー。同作は第166回芥川賞候補にもなる。他著に『ケチる貴方』(第44回野間文芸新人賞候補、第40回織田作之助賞候補)、『黄金比の縁』、『我が手の太陽』(第169回芥川賞候補、第45回野間文芸新人賞候補)がある。(新潮社・著者プロフィールより)

ひとこと

会社組織と体にまつわる巧みな作品を生み出す石田さん。今回テレビ初登場ということで、楽しみにしていました。すごくさっぱりした感じの方でしたね~。とにかく一度読むと病みつきになる石田さんの作品。今回も思い切りフィジカルな作品ですね。早速読んでみたいと思いました。それではまた来週♪

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