王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。
インタビュー
―――最初の1ページ目に「犯人の書いた文書が登場します」と書かれていますが、あれを見て、すごくワクワクしました。
倉知さん:
どれがその文書かですよね~。
倉知さん:
今回の主人公は売れないミステリー作家ということで、わたくし自身も売れないミステリー作家でございます(笑)たまーにくるファンレターは、とても嬉しいものでこれをなにか使えないかな?とちょっと思いましたね。
怪文書は、実は前の作品でも使ったことがありまして、得意技の一つなんですね。今回はごく日常にいる人が出てきて、そこに怪文書が放り込まれたらどうなるかな?警察から殺人の疑いがかけられたらどうなるのかな?などを考えて、わりと地に足が付いた感じでやっています。
―――本作の4分の3読み進めたところで、ギョッとしました。本当に怖かったです。
倉知さん:
ありがとうございます。
―――(この本のキャッチコピーは「その企みに3度驚く」)私、3度どころか、何度も何度も驚きました。驚き、恐怖、いろんな感情にさせられた。ラストは笑えちゃいました。
倉知さん:
はい、ありがとうございます。あそこで笑っていただけると、とても嬉しいです。殺人事件が起こるからと言って、陰惨な終わり方はしなくていいんじゃないかって、いつも考えていることです。楽しく読み終わっていただけるように工夫しています。
⋆どんでん返しの連続に、衝撃と驚愕が止まらない一冊です。
倉知淳プロフィール
1962年静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒業。94年『日曜の夜は出たくない』でデビュー。97年『星降り山荘の殺人』で第50回日本推理作家協会賞(長編部門)候補。2001年『壺中の天国』で第1回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に「猫丸先輩」シリーズ、『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『世界の望む静謐』『恋する殺人者』『死体で遊ぶな大人たち』など多数。(Amazonより)
ひとこと
初めて拝見した作家さんですが温和で優しそう。驚愕な小説を書く方には見えませんでした(笑)。笑える結末というのも、倉知さんのお人柄そのものなんだな~と感じました。最初は怖い小説だと思いましたが、装丁画もちょっと可愛いですものね。何度も驚愕しながらも楽しい読書になりそうですよ。それでは、また来週。
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