王様のブランチ・ラランド ニシダさん・3時のヒロイン 福田さんオススメの本
王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
今週の特集は「ラランド ニシダさん・3時のヒロイン 福田さんのオススメの本」です。
福田さんインタビュー
奇妙で笑える本 とんこつQ&A:今村夏子
福田さん:
接客の受け答えをすべてメモする主人公。「全部おいしいのでなんとも言えないですけど、まぁいちばんは餃子ですかね?」と、長文とかまで書き出す。それが溜まりに溜まって200個ぐらい。全部それでだけで会話していくところから始まる。
途中でまともだと思った人がおかしな人だったり、主人公の主観でおかしい人の方がまともだったり、常識ってなんやったけ?と、おかしな展開になっていく。面白不気味。善悪、常識、良識を疑ってみることができる作品ですね。
ニシダさんインタビュー
衝撃が走った本 妊娠カレンダー:小川洋子
ニシダさん:
中学生の時に図書館で読んだ。
―――何度も何度も読み返しているそうで、表紙がボロボロですね。
ニシダさん:
文庫本も三代目ぐらい。
これまで山田悠介さん、東野圭吾さんを読んでいて、喜怒哀楽、どれかに収まる感情が多かった。これは読んでみたけど、どれにも当てはまらない。「なんでこんなことをするんだろう?」みたいな、人間の喜怒哀楽に入らない感情が書いてある。身近にあったら絶対に言えないことが(小説では)書いていいんだというのがまずあった。
小川洋子さんの本は、手に入るだけ全部読んでいる。読んだ上で、文章が一番美しい。ストレートにあんまり書かずに、感じたことを自分の解釈でとらえ直す文章。文章のとらえ方には、作者の世界の見方が出る。まっすぐに世界を見ている人なんだろうなと思いますね。
―――今月末に新刊を出されるんですね。
ニシダさん:
そうなんです。売りたい!!(笑)
―――家族に対しての苦悩や葛藤を鮮やかに描き出している。私も自分の母と重なる部分もあって、胸が苦しくなりました。
ニシダさん:
なんか思い当たる節があるんじゃないかな。
―――愛を感じる作品です。
ニシダさん:
ありがとうございます。
感想
さすが、お二人とも読書好きだけあってのセレクトだと感じました。ニシダさんに関してはご自身も小説を書いているほど、すごいですね!わたしも小川さんも今村さんも大好きな作家さんです。特に今村さんの飄々とした不気味な感じは是非みなさんも一度体験したもらいたいなぁ~。病みつきになります。この企画、楽しいですね。次回はどなたのおすすめが聞けるか楽しみです。それでは、また来週。
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