王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。
インタビュー
―――東大卒業、現在商社勤務とのこと。小説を書くきっかけは?
城戸川さん:
大学4年生の時に、同期の人気ミステリー作家・辻堂ゆめさんがデビューして、それを見て、自分も小説が好きだったのに、なんでそうういうことを考えなかったのだろうと心が揺れた。会社に入ったら自分の理想と今の姿にギャップを感じ悩む中で、ちょっと小説も書いてみようかなと思ったのが始まりです。
働く中で大変なこととか、おかしいと思ったことがたくさんあった。やってよかったな、あの時楽しかったよなって瞬間があると思う。会社員だって面白いんだぞって言う気持ちを込めた作品です。
―――どん底の八方塞がりのところまで行っても、這い上がっていく姿が本当に痛快でした。
城戸川さん:
一人で仕事をしている気持ちになる瞬間があるけど、ふと気づくと常に誰かと一緒、全然違うところにいた人が助けてくれていた....とかあるので、それがうまく詰め込まれていたら嬉しいですね。
―――高宮は最後に大きな決断をしますよね。最後まで恰好良かった。
城戸川さん:
「会社員だっておもしろいんだぞ」っていう最初の思いを突き詰めていくと、やっぱりあのラストしかないんじゃなかなと思って書きました。
* 仕事に生きるすべての人にささる、熱くてパワフルなお仕事小説です。
城戸川りょうプロフィール
1992年山形県生まれ。山形県立山形東高校卒業。東京大学経済学部卒業。商社勤務
ひとこと
お~っと、また高学歴で他の仕事をしているって方が小説にチャレンジして.....ってパターンですね。最近、特に東大卒業生が作家としてデビューする人が多いのは気のせいではなさそう。辻堂さんもだったのですねぇ。会社員の方には特に共感できる部分が多そうな作品。松本清張賞選考会でも話題になったそうですよ~。それでは、また来週。