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【王様のブランチ】秋谷りんこさんインタビュー<こころのカルテ 潜入心理師・月野ゆん>(2025年3月22日 )

 

王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

 

こころのカルテ 潜入心理師・月野ゆん (小学館文庫)

こころのカルテ 潜入心理師・月野ゆん (小学館文庫)

インタビュー

 

秋谷さん:

13年間看護師として働いていました。13年働いていたので、どんなにじっくり関わったとしても、自分たちの無力さを感じる時もある。もしあの時にあの方の心の中が見えていたら救えたのかもしれない....と今も考える。今回潜入心理師というのは架空の仕事なんですけど、実体験が反映されているのはあると思います。

 

―――潜入心理師という職業が、本当にあったらなと心から思いました。

 

 

 

 

秋谷さん:

精神科の病気っていうのは、症状が目に見えないことが多いんです。その分治療が難しかったり。辛さを抱えている人でも、外から見たら元気に見える人もいらっしゃるじゃないですか。その時に自分たちの目で見て、手で触って、不安を取り除けたらどんなにいいかって思っていたんですよ。

 

―――「生きているだけでそれでいい」という言葉が、本当に響きました。自分の存在の尊さに改めて気づかされる。気恥ずかしさもありつつも。

 

秋谷さん:

本当にそうなんですよ。みんなそうなんです。本当にありがとうございました。読んでいただいた方が、自分のことをしっかり認めて、生きてていいんだぞと思って欲しいです。

 

―――秋谷さんからのメッセージが、私自身に向けらているような気がして、心がぽかぽかしました。

 

秋谷さん:

ありがとうございます。

 

*誰もが抱えている心の問題に真正面から向き合ったヒューマンドラマです。

ひとこと

「潜入心理師」というの職業は架空なんですね。ご自身の経験からそういう職業があったらいいなと思って作った職業らしいのですが、そこは小説ならではですねぇ~。実際、この心理師たちが患者さんとどう向き合って行くのか、興味深いですね。それでは、また来週。

秋谷りんこプロフィール

1980年生まれ。神奈川県出身。横浜市立大学看護短期大学部(現・医学部看護学科)卒業後、看護師として十年以上病棟勤務。2023年、「ナースの卯月に視えるもの」がnote主催の「創作大賞2023」で「別冊文藝春秋賞」を受賞し、翌年同作でデビューした。

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