王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。
インタビュー
―――初の小説、手ごたえは?
くどうさん:
何も武器にならないような感覚があるというか、得体のしれない楽器を渡されているみたいな、試行錯誤しながらなんとか音が出ないかっていうふうにやっていくような感覚があって、でもそれぞれ全然違う音が鳴る6作品ができたような気がします。
自分と同世代の登場人物たちではあるんですけど、「元気?」っていう感じ。自分が作り上げたというよりは、一緒にお喋りしているような感覚で書いていたような感じはします。
―――だから私も読んでいて、すごい共感する部分がたくさんありました。私も物語に入りたいなって気持ちで読んでいました。
―――タイトルからはあまり想像できない展開で、ちょっと私もまさか穴を掘るとは思っていなくてびっくりしたんですけど。
くどうさん:
ちょっとこうユーモアがあるものを書きたいなと思って。そしたら....穴、掘ろ!(笑)そうだ、穴を掘ってみようって、何か思っちゃったんですよね。
―――急にそのイメージが降って来たんですか?
くどうさん:
一緒に穴を掘れる友達って、絶対いい友達ですよね。
―――なかなか一緒に掘ってくれる仲間はいないですからね(笑)
くどうさん:
だからそういう変な思いつきに付き合ってくれる友人同士の会話を書けたらいいなと思いました。
―――タイトルになっているスノードームというアイテムなんですけど、これはなんでスノードームだったんでしょうか?
くどうさん:
スノードームという物自体置物だけど、人が持ち上げたり、揺すったりしないと中が動かない。でもずっと見た目が変わらないわけじゃなくて、キラキラ反射したり、1つだけじゃない魅力がスノードーム自体にたくさん含まれている。小説のモチーフとしては良いかもと思って使ってみました。
*人生の何気ないワンシーンを丁寧に描く一冊です。
くどうれいんプロフィール
1994年生まれ。岩手県盛岡市出身・在住。著書として、エッセイ集に『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『虎のたましい人魚の涙』『桃を煮るひと』『コーヒーにミルクを入れるような愛』『日記の練習』『湯気を食べる』、歌集に『水中で口笛』、小説に『氷柱の声』、創作童話に『プンスカジャム』、絵本に『あんまりすてきだったから』、俳優・戸塚純貴とのコラボ書籍に『登場人物未満』などがある。(Amazonより)
ひとこと
エッセイ集かと思っていましたが、なんと小説なんですね!今、乗りに乗っているくどうさん。小説はどんな感じなんでしょうか。一緒に穴を掘る友達とか、ちょっと笑ってしまうようなユニークな展開ですよね。それでは、また来週。
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