王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。
インタビュー
―――殺人事件が起きるとかそういう謎ではなくて、日常の謎だからこそ自分で解く楽しさもありますよね。
水見さん:
そうですね。日常のちょっとした謎から、非日常の冒険につながるようなものが書きたいと思っていたので。
―――こんな序盤に「ブルマンの男」と会えちゃうんだ!って思いました。
水見さん:
そうですね。それは新人賞の選考会の時にも、先生方に言われたところで、普通、日常の謎でキーになっている人は最後まで出てこなくて、色々推理して終わるのが定番なんですけど、本人が出てきてもわかならない謎がある。
―――「ブルマンの男」の正体がわかっても、さらに新たな謎が登場するんですよね。
水見さん:
喫茶店にブルマンを飲みに来る謎の男性が、コーヒーを飲んでいるだけに見えるのに、そこに何か裏がありそうな気がする、その裏とは何なのか、というトリックの部分を一番最初に思いついた。そこから話を広げて、その暗号の仕掛けだったり、登場人物の設定を決めていって、謎を解くことの楽しさ「謎解きって楽しいよね」というのを、ストレートに伝える作品を集めたつもりなので、登場人物と一緒に謎解きしている気分で読んでいただけるといいなと思います。
話の中でいろいろな人間のほろ苦い部分があったとしても、読み終わった時には、さわやかに「楽しかったな」って思って読み終えられる話にしたい意識ではあった。主人公二人がポジティブな性格ということもあって、読後感は良くなるように気を付けました。
*日常の謎から思いがけない真相に辿り着くミステリー短編集です。
水見はがねプロフィール
1985年埼玉県生まれ。日本大学卒。2023年、「朝からブルマンの男」で第1回創元ミステリ短編賞を受賞(同時受賞は、小倉千明「嘘つきたちへ」)。本書で書籍デビューを飾る(Amazonより)
ひとこと
5作品あるそうです。どれも日常に潜む謎で、解けそうで解けない感じだそうですよ。これはひと作品ずつ謎と対決していく感じで楽しそうですよね。水見さんのデビュー作ということです。テレビは初めてかな?笑顔で語られる感じが、とても初々しい印象でした。それでは、また来週。