王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

インタビュー
櫻田さん:
きちんとした推理小説、謎解きの物語として読めるものを書こうという目標があった。そこについては達成できたという手ごたえはあった。
―――こんなにたくさんの伏線を1本の線でピッと綺麗にまとめられるのって、本当に気持ちよかったです。
櫻田さん:
ありがとうございます。そう言っていただけると書いた甲斐があります。
櫻田さん:
刑事にいろんな出来事が降りかかってきて、それが本筋の事件に関係してくるのか、それとも全然関係してこないのか、あと、今回伏線をかなりばら撒いたのは、推理の手がかりとしてだけでなく、物語としてひとつの大きなまとまりを考えた時、伏線回収を使うことで物語がもう少し豊かになるんじゃないかな、そういう狙いもあった。
―――読んでいて気にも留めないような小さな出来事が後にすごく重大なことに繋がっていて、とても衝撃的でした。
櫻田さん:
終盤、主人公の日野という刑事が、何人かの人物と一対一で対峙するシーンがある。刑事としての日野と、ひとりの人間としての日野、その思いが交錯しながら進むシーンなんですね。
―――これで正しかったのか、主人公と同様にわからない。読み終わった後も、私自身、主人公と一緒に悩んでしまうような余韻のあるラストだと思いました。
櫻田さん:
声高に正義みたいなものをテーマにしたわけじゃなかったんですけど、刑事でもあり、ひとりの人間だし、被害者にかなり思いを寄せる場面もある。そういうところは僕も苦しんで書いた。そこである刑事像が浮かび上がればいいなと思いながら書いた。
* 張り巡らされた伏線に最後に裏切られる真実。ミステリーに求めるすべてが詰まった一冊です。
櫻田智也プロフィール
1977年生まれ。北海道出身。2013年、昆虫好きの青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)を主人公とした「サーチライトと誘蛾灯」で第10回ミステリーズ!新人賞を受賞しデビュー。2017年に、受賞作を表題作とした連作短編集が刊行された。2021年には、エリ沢泉シリーズの2冊目『蝉かえる』で、第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞をW受賞。他著に、『六色の蛹』(いずれも、東京創元社刊)がある。『失われた貌』は、初の長編となる。(新潮社・著者プロフィールより)
ひとこと
発売後すぐに重版が決まったほど大きな話題になっている1冊だそうです。加えて、著名な作家さんたちも絶賛しています。とにかく「うっとりするような伏線回収」が待っているそう。これは気持ちよく読書が進みそう。要チェックです!それでは、また来週。




