王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

インタビュー
―――物語の最初にネタバレするっていうの、私、初めてみました。
下村さん:
ミステリーとしてはタブーの「ネタバレ」を最初に付けた上でなおミステリーとして楽しめる作品が書けたらすごいんじゃないかと発想した。
―――ネタバレが最初に書いてあると簡単に解けちゃうんじゃない?と思って読んでいたんですけど、全然ダメでした(笑)
―――物語の最初、孤島に近づいて行って嵐が...いいクローズドサークルですよね。
下村さん:
先に「ネタバレ」があったので、それを活かす舞台をどこにしようってことで「孤島」が舞台となり、そのトリックを含めて最適な環境を考えた時に「双紋島」という形が生まれ、そこからは成り行きに任せて組み立てていきました。
―――物語の最初に「ネタバレ」があるということから、かなり複雑な内容になっていると思うんですけど。
下村さん:
「ネタバレ」と言っても、言ってみれば予言に近いので、読んでくれた方はこれから誰が殺されるかとか、人の死とか予言された状態だから余計に緊迫感はあったんじゃないかなと。
―――ほんの小さな違和感もそのすべてがひとつの真相に収束していっているというのが、本当にすごいなと思いました。ミステリーでは禁忌とされている「ネタバレ」を、何故最初に書いているかと、その意味も、こういうことかってなりました。
下村さん:
ミステリーとして最近ではなかったぐらい編集者と最後の最後まで「この一文気なります」とか、「ここちょっと伏線回収しきれていないんじゃないですか?」とか、「ここのフォローはどうなっていますか?」など、本当に細部にわたるまでずっとやり取りをして練り上げたので、渾身の作品になったんじゃないかなと思います。
* ミステリーの常識が崩壊する前代未聞の一冊です。
ひとこと
最初にネタバレが並んでいるのに驚きました。ある程度知って読み始めるわけですが、だからと言って解るような感じではないですね。これは「作者VS読者」の戦いの読書にもなりそうですね。ミステリー好きにはたまらない作品なのでは?と感じました。それでは、また来週。




