王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

インタビュー
―――今作について
辻村さん:
一生に一度自分が書けるかどうかの特別な本になったなと思っています。
―――こんな重厚感のある物語は今後何度読めるのだろうと感じました。
辻村さん;
ありがとうございます。嬉しい。
―――被害者なのになんでこんなにひどい噂を立てられないといけないのか。
辻村さん:
今回、噂の酷さがずっと続くはなしではあるんですけど、読んで欲しいなと思っているのが、後半にそういう噂に対して人は無力かもしれないけど、どう対峙してどういう接し方をしていくのがということを、登場人物それぞれが自分たちの気持ちで獲得していく場面が出て来る。なので彼らの噂に対する立ち向かい方を見ていただけたら嬉しいなと思います。
―――25年前の被害者遺族からまた行方不明者が出てしまう。物語を読み進めていくにつれて、過去の事件と今の事件が少しずつ絡み合っていくところがすごい。
辻村さん:
ありがとうございます。現代パートでまた誘拐事件が繰り返されるという構造を考えた時に、誰がいなくなるんだろうって思った時に、選ぶ道が3つか4つくらいあった。一番過酷な道は何だろう?と考えた時に、25年前の被害者の甥にあたるそのときの父親だった忠治にとっては孫の光汰朗がいなくなったら一番つらいことが待っているんじゃないかと思って、その道をとった。
―――25年前の犯人の一言、「まだ明かしてないことを話してもいい」は本当に驚きました。こう来るかって!
辻村さん:
今回はミステリーなので魅力的な謎を作り、その謎に読者のことも登場人物のこともすごく引き込んでいくっていうところを書けたことがすごく勉強になりました。常に謎は残して牽引していくことは意識しました。
*執筆から7年、辻村さん渾身の長編ミステリーです。
ひとこと
執筆から7年、ものすごく温めていた作品なんですね。辻村さん自ら「一生に一度、書けるかどうか」っておっしゃっているので、これは相当な力作で見逃せません。是非読んでみたいなと思います。それでは、また来週。




