王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。
インタビュー
―――今回お顔を出すのは初めてですよね。今まで覆面作家だった理由は?
背筋さん:
はい、そうなんです。恥ずかしがり屋だったという。せっかくこうしてブランチさんからオファーがあったので、がんばって表に出ようかなと思った次第です。
―――実際あったことではなく、話をでっちあげていく。でっち上げという視点から物語を始めたのは何故ですか?
背筋さん:
怖い話を語る時に、エンタメとして楽しむこともあれば、一方で救いになることも。受け手側がいろいろな感情を持つ。それって視点を変えるとすごく傲慢なことだなと思って。ないものに対していろいろ感情を抱くことに焦点を当てたいと思った。
―――今作ならではの怖さは?
背筋さん:
最初三人は怪談から距離を取っている。冷めた態度のキャラ達が、いつの間にか当事者になっていく。次第にひとつに収束していく、どっちがどっちか分からなくなっていくグラーデションみたいなものは意識して書いた。
*彼らを誘うものの正体、そして行き着く先にある戦慄の結末を。
ひとこと
今週は背筋さんがお顔を初公開ということで楽しみにしていました。怖い本を書く人だから、笑ったりしないちょっと強面の人と勝手に想像していましたが、とっても優しそうで、ホラーとはおよそ結びつかない穏やかな青年という雰囲気でした。背筋さんの本は表紙からして怖い。今回もそんなムードが漂っていますねぇ。まだまだ暑い日々、ホラー本もまだまだ読み時ですね。それでは、また来週。
背筋プロフィール
小説投稿サイト「カクヨム」に掲載した『近畿地方のある場所について』がネットで話題になり書籍化し作家デビュー。同作は20万部のベストセラー、さらに、『このホラーがすごい! 2024年版』(宝島社)では国内編1位を獲得するなど、昨今のホラーブームを牽引する作品となりました。(KADOKAWAより)