『哀しいカフェのバラード』カーソン・マッカラーズ 著・村上春樹訳の紹介です。
ニッポン放送あなたとハッピー!2024年10月17日放送
新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。
放送内容
以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。
・村上春樹氏はマッカラーズさんが好きで、ずっとこの本を翻訳したいと思っていた。
・中編、薄めの本。すっと読めるけど、すごく爪痕を残す内容。
・男女三人の奇妙な三角関係。
愛というのはいつも儚い一方通行だなとか、愛っていったい何なんだろうか?
・あまり細かい説明や心理描写などが必要以外はない。起こったことを観察して書いているような感じ。
・分からないまますごい展開になっていく。
・山本容子さんの銅版画も素晴らしい。
・登場人物3人に、読者が感情移入することができない。だけど引き込まれるものがある。暗闇の中でもがいている感じなど。
・欠落や欠損を抱えた人々の人生、自分に全く関係ない話だとは思えないある種の孤独が読み終わったあとに乗り移ってくるような感覚。
・救いのない結末とも言っていい。何日も尾を引く読後感。
・独特な乾いた感じがある。
・誰かと心理解析をしたくなる。
・人間は複雑で面白いという感想も持てる。
著者プロフィール
(1917-1967)ジョージア州コロンバス生まれ。幼少期からピアノの才能に秀で、ニューヨークのジュリアード音楽院に進むが、授業料を失くして入学を断念。かわりにコロンビア大学で創作を学び、リーヴズ・マッカラーズと結婚。1940年、23歳で『心は孤独な狩人』を執筆し、文学的なセンセーションを巻き起こした。その後は、『黄金の眼に映るもの』(1941年)、『結婚式のメンバー』(1946年)、『哀しいカフェのバラード』(1951年)、『針のない時計』(1961年)などの小説やノンフィクションを執筆、1967年、50歳で世を去った。(新潮社・著者プロフィールより)
感想
村上さんの訳に山本さんの銅版画、これだけでものすごく惹かれるものがあります。短い話とのことで調べてみたら160ページほどのようです。翻訳本は苦手なんですが、これなら読めそうだな~。ちょっと重苦しい雰囲気だけど、何から何まで気になるので読むことにします(笑)それでは、また来週!
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