えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2024>『夜露がたり』砂原浩太朗 著の紹介

 

夜露がたり:砂原浩太朗著の紹介です。

 

ニッポン放送あなたとハッピー!2024年2月22日放送

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

夜露がたり

夜露がたり

放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

藤沢周平さんを彷彿させるような名文で素晴らしい世界を描く。

・今回は初の江戸の市井ものに挑戦した短編8編。

・正直、傑作粒ぞろい、1本も外れない。すごくレベルが高い。こんなレベルの高い短編集が読めるのは本当に幸せなこと。

・読み易く、時代小説だけど現代でも通用するテーマを書いているので、本当に泣けるし、深い。

 

 

 

 

登場人物はみな過酷な状況に置かれている。

・砂原さんは星新一さんのファン。ショートショートで有名だが、星さんの娘さんが本作を読んで、父親のDNAを感じたと。全部に企みがあって、短いところにいわゆる落としどころがあって、これが見事。

・綺麗なハッピーエンドという話は1本もない

・絶望的なものばかりか?といえば、そうでもなく、ちゃんと希望も見える。

人生の厳しい機微はきっちり書く。そこが胸にストンと落ちる。

・なんて傑作を読み終わったんだろう!ってちょっと興奮しちゃいました。こんな傑作はなかなか読めないぞ!と。

著者プロフィール

1969年生まれ。2016年、「いのちがけ」で、決戦!小説大賞を受賞してデビュー。2021年、『高瀬庄左衛門御留書』が山本周五郎賞と直木賞の候補となったほか、野村胡堂文学賞、舟橋聖一文学賞、本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞、2022年には『黛家の兄弟』で山本周五郎賞を受賞した。著書に『いのちがけ 加賀百万石の礎』『霜月記』『藩邸差配役日日控』などがある。(新潮社・著者プロフィールより)

 

 

 

感想

初めて聞く作家さんだし、時代ものだし、表紙は素敵だけど時代もの雰囲気がすごいし....と思っていましたが、中瀬さんの話でまたまた「これは絶対読み逃したら損するやつだ!」と感じました(笑)

こういう機会がないと時代小説はまず読まないのですが、「木挽町のあだ討ち」も、中瀬さんの強いおすすめで読んで大正解。中瀬さんご自身もあまり時代ものを読まないそう。なのにおすすめするってことは、ホントに面白いんだろうなぁと。

これらを踏まえ、本作も読みます!とにかく読み易そうですし、江戸の市井ものは本当にいい話が多いからなぁ~。これは楽しみなってきました。本作に対する中瀬さんの推し度も結構高かったと思いますよ。皆さまも読み逃さないようにです!

それでは、また来週。

★過去のラジオ棚はこちらです。

中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。