えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

【王様のブランチ】金子玲介さんインタビュー<私たちはたしかに光ってたんだ>(2026年5月2日 )

 

王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

 

私たちはたしかに光ってたんだ (文春e-book)

私たちはたしかに光ってたんだ (文春e-book)

インタビュー

 

―――「死んだ山田と教室」とは違って、今回ストレートな設定や内容だと思うんですけど、まっすぐな青春小説を書いた理由は?

 

金子さん:

自分の中で「青春小説」というのは、作家として世に出させてもらった大切なジャンルであるんで、ここでもう1回原点に立ち返りたいと思った。直球をまっすぐ投げ込んだつもりでいます。

 

―――私も今回読ませていただいたんですけど、「青春ってこうだよなぁ」って思いました。

 

 

 

―――なぜ、ガールズバンドをテーマに青春小説を描こうと思ったんですか?

 

金子さん:

私自身高校の時にバンドをやっていたんです。軽音部に所属して仲間たちと音を鳴らすっていうことが本当にかけがえのない思い出として今も焼き付いているんですよね。その光景が。それを青春小説として形にしたいなと思っていたので、今回やっと形に出来た。初めて楽器をやっと弾けるようになった興奮を自分の中で10年越しに再現しながら書いたって感じです。

 

―――瑞葉のバンド愛が強すぎて、愛がゆえに空回りしていく様子がすごく苦しいなって思いながら読んでいました。

 

金子さん:

凄く重い感情を書くのが好きなんですよね、私。小説を書くときに、全体重を乗せたんですよ。

 

―――すっごくわかるなって思います。学生時代って学校っていう世界で生きているから、その中で「この人すごく尊敬しちゃう」とか、「この人の言っていることは絶対だ」って思っちゃうのも、学生の時にあったなって共感しながら読んでいました。

 

金子さん:

特に過去パートではヒリヒリした感じ、ままならなさを思い出しながら書いていきました。

 

―――やっぱり生きていると瑞葉みたいに「あの時あっちの道を選んでいたら良かったのかな?」って私自身も悩んじゃうことがあるんですけど、金子さんご自身は読者の方にどのようにこの作品を読んで欲しいですか?

 

金子さん:

瑞葉がバンドを辞めるという大きな決断をする。その決断を肯定するための物語にもなっていって、読者の方も人生の中で様々な大きな決断をされると思うんですね。時にはその決断を後悔してしまうこともあると思うんですけど、私はすべての人に「その決断は間違ってなかったよ」ってことを言いたくてこの小説を書いので、皆さまもこの小説を楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

*懸命に今を生きるすべての人をそっと肯定してくれる光のような一冊です。

 

ひとこと

大人になるとなかなか青春時代のちょっとした感情を忘れてしまいますが、この本はそんな当時の感情が蘇ってくるような感じがしますね。しかも、「肯定感」を上げてくれる内容でもあるみたいですし。素敵な小説なんじゃないかと思いました。それでは、また来週。

■金子玲介さん過去のインタビューと作品

matome.readingkbird.com

matome.readingkbird.com