王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
王様のブランチで取り上げた、話題の作品と著者のインタビューをまとめて掲載しています。2023年2月18日放送分はこちら!!
■辻堂ゆめ『答えは市役所3階に〜2020心の相談室〜』
■内容
コロナ禍がもたらした、幾つもの「こんなはずじゃなかった」。市役所に開設された「2020こころの相談室」に持ち込まれるのは、切実な悩みと誰かに気づいてもらいたい想い、そして、誰にも知られたくない秘密。あなたなりの答えを見つけられるよう、二人のカウンセラーが推理します。最注目の気鋭がストレスフルな現代に贈る、あたたかなミステリー。(Amazonより)
■著者について
1992年生まれ。神奈川県藤沢市辻堂出身。東京大学法学部卒業。2015年、第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、『いなくなった私へ』でデビュー。『トリカゴ』で第24回大藪春彦賞受賞。『十の輪をくぐる』で第42回吉川英治文学新人賞候補。ほかに『卒業タイムリミット』『あの日の交換日記』『僕と彼女の左手』『二重らせんのスイッチ』など。(新潮社著者プロフィールより)
■インタビュー
辻堂さん:
自分自身が2020年1月末に初めて子供が生まれまして、退院して新生児育児でバタバタしていた。ドラックストアに紙おむつを買いに行ったら、棚から全部在庫がなくなっていて途方に暮れた。そんな子育てのスタートだったんですね。
人それぞれコロナ禍は、いろんな辛い思いをしている。たぶんみんな「自分より辛い思いをしている人がいる」って。でもやっぱり自分も辛い。人に言えない辛い思いを抱えている。そんな主人公の思いに寄り添う形で書ければなって思って執筆しました。
辻堂さん:
高校三年生の就職活動に関する新聞記事を見た。求人がゼロになってしまったって言う。進学を選んだ子もいる。別の業界で興味を持てるところはないかっていのもその記事に載っていた。
―――読んでいて、苦しくて、悔しくて、悔し涙がとまらくなってしまって。
辻堂さん:
あの時は先がわからなかった。
カウンセラーは、相談者に言うこと、自分の心の裡に留めておくことがあって、読者は両方知ることができる構成。読みながら相談者の心の奥にある秘密を推理できる。ぜひ、そこを読んでいただけたらミステリー小説の書き手としては一番うれしいです。
*今だからこそ読みたい物語です。
■ランキングで話題になった本
年を重ねることが楽しみになる一冊。
歴史×空想小説
■ひとこと
コロナ禍を扱った小説なんですね。すでに過去の話として読むようになってきたのかな...って感じます。コロナで辛い思いや苦労をしたってことは、人の数だけあったはずで、そのケースも様々。この小説ではどんな悩みが出て来るのか..。
辻堂さん、思っている以上によく話す方ですね!今日はインタビューする方が、まった入れなかったような....。それだけ作品に対するお気持ちが強かったのでしょうねぇ。それでは、また来週!
■辻堂さんの過去インタビューと作品
二重らせんのスイッチ
十の輪をくぐる
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