王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2022年6月11日こちら!!
■カレーの時間:寺地はるな
■内容
僕の祖父には、秘密があった。終戦後と現在、ふたつの時代を「カレー」がつなぐ絶品“からうま"長編小説。ゴミ屋敷のような家で祖父・義景と暮らすことになった孫息子・桐矢。カレーを囲む時間だけは打ち解ける祖父が、半世紀の間、抱えてきた秘密とは――ラスト、心の底から感動が広がる傑作の誕生です。(Amazonより)
■著者について
1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。2021年『水を縫う』で第9回河合隼雄物語賞を受賞。他の著書に『今日のハチミツ、あしたの私』『大人は泣かないと思っていた』『夜が暗いとはかぎらない』『ガラスの海を渡る舟』『タイムマシンに乗れないぼくたち』などがある。(Amazonより)
■インタビュー
―――ただの悲しみの涙ではなくて、きれいな涙が出た。
寺地さん:
嬉しいです。今までで一番大変で、その分一番大事な作品になりました。
―――孫と祖父の関係を書こうと思ったきっかけは?
寺地さん:
「<男らしさ>が美徳だった時代はもう終わりました」という台詞があるんですけど、それをまず、どうしても書きたくて。それで対照的な年齢も考え方も全く違う二人が一緒に暮らしたらどうなるかというお話にしようと思った。
―――素敵なセリフが常々あって、祖父の本音が書かれたところが本当に好きで、泣きそうなんですけど...。あぁ泣いちゃった。
寺地さん:
たぶんね、それだけだったと思う。願いみたいのが。強さの解釈がお互い違って。
寺地さん:
守るっていう言葉が何度か出て来るんですけど、でも、守るってどういうことだろうと。何からいつ守るのかっていうことを改めて考えてくれたらうれしい。
―――ただの感動作と言うより、日常に潜む愛おしさから生まれる感動というか。
寺地さん:
こういう展開にしたら感動的かなと思うようなところをなるべく排除した。小説自体が問いかけ。読んだ人がそれぞれの答えを見つけて欲しい。
*家族とは何かを考えさせる物語。是非ご賞味下さい。
■感想
親子の話より、孫と祖父、孫と祖母の小説って結構多い。この組み合わせって、年齢が離れているからどうだろう?って思うけど、意外にも相性がいい。そして泣かされる話も多い(笑)本書もなんかゴタゴタ悶着はあるみたいだけど、泣かされそうですねぇ。インタビューしていた女性、ずっと涙目でしたよ。装丁だけ見ると、おいしいレシピ本とかグルメ本かと思いましたが、しっかり小説です!
それでは、また来週!
*寺地はるなさんの過去のインタビューもどうぞ!
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