本日の王様のブランチ・BOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
王様のブランチ(2023年5月13日放送分)の、話題の本と著者のインタビューをまとめて掲載しています。
私雨邸の殺人に関する各人の視点:渡辺優(双葉社)
■内容
嵐の私雨邸に取り残された11人の男女。
資産家のオーナーは密室で刺殺され、世にも珍しい〈探偵不在〉のクローズド・サークルが始まる。館に集ったのは怪しい人物ばかり。いったい誰が犯人を当てるのか。各人の視点からなされる推理の先に、思わぬ悲劇が待っている。。(Amazonより)
■一色さゆりプロフィール
1987年宮城県生まれ。2015年に『ラメルノエリキサ』で第28回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。他の著作に『自由なサメと人間たちの夢』『アイドル 地下にうごめく星』『カラスは言った』などがある。(Amazonより)
■インタビュー
―――本格ミステリーを書こうと思ったきっかけは?
渡辺さん:
「小説推理 」という本に連載させていただくことになりまして、「小説推理」ってタイトルを見た時に、絶対「クローズドサークル」をやりたいと思った。
―――11人いて、全員本気で疑いました。全く分からなくて、まんまと騙されました。今回、この小説がすごく面白いなと思うポイントは、3人の視点で描かれているところだと思うんですけど。
渡辺さん:
視点の人物が一人だと、視点人物が最初の方で疑っている人間は犯人じゃないんじゃないないかなと。なので視点人物を3人に増やしてしまったほうが。読みを分散させたら、誰もが疑わしいという時間が長くなるかなと思って3人にしてみました。
―――読んでいて、ページをめくって......ある一行にドキッとしました。
渡辺さん:
「X」の視点はギリギリまでこだわったというか....3つの視点がグルグル回って、それも飽きてきてしまうかなって。自分で書きながら、飽きて来たじゃないですけど(笑)ここでもう一つ何かあったら、次に気持ちが行くかな?みたいなところで、入れ始めた「X」の視点だったので、そこは楽しんで読んでいただけたら嬉しいなというポイントでした。
※メリーゴーランドのような読書体験楽しめる新感覚ミステリーです。
■ひとこと
「クローズドサークル」という言葉を初めて聞きました。これは、ミステリー用語でもあるみたいで、例えば、「嵐の孤島もの」「吹雪の山荘もの」「陸の孤島もの」「客船もの」「列車もの」などがあるんですって。こいう設定結構好きかも!本書も閉ざされた館で起こるミステリー。読みながら相当悶々としそうですね(笑)そうそう、「小説推理」って雑誌もはじめて知りました。推理小説が好きな方にはたまりませんね!最新号はこちら↓↓ それでは、また来週!
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■ブックランキングで話題になった本
夢と金