王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
2022年4月16日はこちら!!
おいしいごはんが食べられますように:高瀬隼子
■内容
「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作。――(Amazonより)
■著者について
1988年愛媛県生まれ。立命館大学部文学部卒業。2019年「犬のかたちをしているもの」で第43回すばる文学賞を受賞し、デビュー。著書に『犬のかたちをしているもの』『水たまりで息をする』(Amazonより)
■高瀬さんへのインタビュー
―――平日は会社員として働いているそうですが?
高瀬さん:
作家だと職場の人には言っていないので、このブランチで知ると思います。
―――皆さん驚かれると思うんですが。
高瀬さん:
ちょっと、、休みたいですね(笑)
―――ほっこりするあたたかい小説だと思っていたんですけど、こんなに不穏な気持ちになる食の小説は読んだことがない。ほんとに食べることが怖くなりました。
高瀬さん:
すいません(笑)
―――モヤモヤした人間関係がすごく丁寧に描かれている。ホント、押尾さん、わかる!
高瀬さん:
嬉しいです。人間関係って決して平等ではないなって思うことがよくあって、どうしてもできる人にお願いしてしまう。できる側もそれをできることが嬉しかったり、優しくすることが気持ちよかったりする。どちらが良い悪いとも断じられないので難しいなっていつも思っている。
芦川さんも生まれた時からあのキャラクターではないと思う。上手くいった成功体験の積み重ねで、今の感じになっているのかなって思うと、彼女もそうせざるを得なかった。そうしないと職場で生き残れなかったのかな。悪者だったらいいのですけど、悪者ではないなと思いながら書きました。
*手作りスィーツが巻き起こす甘くない展開に、心がざわつく1冊です。
■感想
「水たまりで息をする」が、とても面白かったのですが、なんとも表現しがたい作品で、一体どんな人が書いたのか気になっていました。今回ブランチで拝見できてました!なんと、高瀬さん、会社員なんですね。しかも職場には「作家」ということを知らせてないとか。芥川賞の候補者だったのに、本当に知られてなかったのでしょうか(笑)ご本人はおっとりした感じの方。けど、作品はぞわぞわさせられる。このギャップも良いです(笑)今回のタイトルもやわらかいムードですが、内容は全く違う感じですね。そこが魅力だったりもします。さっそく読んでみようと思いました!今後ますます楽しみな作家さんに一人です。
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