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【王様のブランチ・BOOK】第167回芥川賞・直木賞/高瀬隼子/窪美澄さんのインタビュー(2022年7月30日 )

 

 

 

王様のブランチのBOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

 2022年年7月30日分はこちら!!

 今回は第167回芥川賞・直木賞の受賞者の会見コメント及びインタビューです。

 

 

まずは芥川賞を受賞した高瀬さん。

【芥川賞】おいしいごはんが食べられますように:高瀬隼子

 

 ■内容

「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。ままならない微妙な人間関係を「食べること」を通して描く傑作。(Amazonより)

■著者について

1988年愛媛県生まれ。立命館大学部文学部卒業。2019年「犬のかたちをしているもの」で第43回すばる文学賞を受賞し、デビュー。著書に『犬のかたちをしているもの』『水たまりで息をする』(ともに集英社)がある。━Amazonより

 

王様のブランチでは、以前この本について高瀬さんにインタビューされています。

その時の内容はこちら

 

(本日のインタビューはここから)

 

 高瀬さん:

物語が二谷と押尾さんのふたりの視点で交互に進む。お菓子作りをする芦川さんの視点は書かないって決めていました。

 

―――そ、こ、です!!お菓子を毎回作るじゃないですか。その時の気持ちとは?考えれば考えるほど、芦川さんが気になってしまいまして。芦川スピンオフを書いて欲しいです。

 

高瀬さん:

(笑)<芦川さんが>ニコニコしていることで、その場をうまくできていることもある。<わたしは>悪者だとは思っていないんですね。

 

(先日の会見で高瀬さんは執筆の原動力についてこう語っていた)

 

高瀬さん:

むかつきからスタートすることが多い。「むかつくよねー」じゃなくて、でもそのむかつきにこんな理由がある、こんな人も居る、読者の方それぞれで受け取ってもらえたらなって思う。

 

むかつきのメモを取っています。「絶対許さないぞ」って思いながら。今も次の作品を書いているんですけど、やっぱりむかつきながら書いている。その中で、自分はこれを書きたかったんだと、むしろ作品に教えてもらいながら書いていきたいと思っています。

 

 

 

続いて芥川賞受賞の窪美澄さん。

【直木賞】夜に星を放つ:窪美澄

 

 ■内容

かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。
コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との関係、30歳を前に早世した双子の妹の彼氏との交流を通して、人が人と別れることの哀しみを描く「真夜中のアボカド」。学校でいじめを受けている女子中学生と亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描く「真珠星スピカ」、父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描く「星の随に」など、人の心の揺らぎが輝きを放つ五編。-Amazonより

■著者について

1965(昭和40)年、東京生まれ。2009(平成21)年「ミクマリ」で女による女のためのR-18文学賞大賞を受賞。受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』が、本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位、2011年本屋大賞第2位に選ばれる。また同年、同書で山本周五郎賞を受賞-新潮社著者プロフィールより

 

―――受賞後すごいメールとか来たんじゃないですか?

 

 窪さん:

はい、来ました。でも、息子だけずっと未読スルーで。仕事が忙しいみたいで、夜遅くなってから「え?マジなの?」って返事がきました。

 

―――受賞作「夜に星を放つ」のタイトルに込められた思いとは?

 

窪さん:

2015年から2021年に発表した短編集。コロナの最中って日中は部屋に閉じこもってやっと夕方になってベランダに出て呆然と空を見ちゃう時期がみなさんもあったんじゃないかなって思って。そこに星が光っていたらホッとするんじゃないかな、という思いを込めました。

 

―――なかでも「真珠星スピカ」は好評ですね。

 

窪さん:

みなさん、泣いてくださったっていう感想が多く届きました。とてもうれしいですね。

 

―――窪さんお気に入りのシーンは?

 

窪さん:

お父さんがお母さんに言うひとことはあるんですが、そこは自分でも好きですね。

 

―――星座、星、夜空が照らしてくれる道筋になるようなモチーフになっている。

 

窪さん:

嬉しいお言葉ありがとうございます。会社で辛いとか、コロナで大変とか、寝る前に一話ずつ読んで、ちょっと心が軽くなってくれればいいなと思って書き続けていました。

 

 <感想>

お二人とも好きな作家さん。今回の受賞はとても嬉しいものになりました。特に窪さんはデビュー作からずっと追いかけていたので、本当に良かったなぁと。いつ受賞されてもおかしくないって思っていました。受賞作も拝読済み。どの短編もじんわり来ます。窪さんの作品、短編はもちろん長編もおすすめです。胸をえぐられるような痛みを伴う小説が多いですが、読みごたえがありますので是非!高瀬さんは、これから楽しみな作家さんですね。「むかつき」が執筆活動の原動力ってすごいですよね!ということで、窪さん、高瀬さん、おめでとうございました。ますますのご活躍を!

 

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