「赤い星々は沈まない」 月吹文香著の紹介です。
ニッポン放送あなたとハッピー!2024年5月16日放送
新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。
放送内容
以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。
・5編からなる短編連作。バラバラのように見えるけどちょっと繋がっている非常に上手い構成。
・『赤い星々は沈まない』は、R-18文学賞受賞した表題作。
・『赤い星々は沈まない』は老人介護施設が舞台。絹子さんと言うお盛んな女性いて、いまだ枯れず女をふりまいて人気がある。
・語り手は施設で働く看護師。
・カラッとした老人の「性」を書いて、絹子さんも非常に魅力的。
・どの短編もある年齢よりも上の方たちの性に関する問題も取り上げている。
・他にも「女性用風俗」にハマって行く女性、「50を過ぎた処女」の女性の話も。
・深刻なテーマではあるけど、書きすぎって感じがなくて程よい描写。
・「自分に呪いをかけている女たちの話」に取れる。自分でかけた呪いは自分で解く。
・5編読むとはっきりと繋がっているわけではないけど、ひとつの長編を成立させたような読み味がある。
・老女や中高年の女性の性をこんな風に扱う短編集はなかなかないと思うので、(私は)私たちの世代の人たちに読んでもらいたい。
・人生の折り返し地点を過ぎても欲は枯れないし、枯れているように見えても実は身体の奥底に疼くような、ある一定の年を取るとみなさん経験があると思うんですけど、そういった気持ちになった方々にすごく沁みるものだと思います。
著者プロフィール
1978年生まれ、東京都出身、大阪府在住。2019年、第18回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞(月吹友香名義)。(新潮社・著者プロフィールより)
感想
R-18文学賞は個人的にとても楽しみにしている文学賞です。忘れたころに「お!」って作品が登場します。窪美澄さんもここからで、ぞの後ずっとファンになりました。今回もなかなか読みごたえがありそうな作品ですね。早速、図書館に予約を入れました(笑)それでは、また来週!
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