王様のブランチ・BOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
マリエ:千早茜
内容
「離婚って失敗なの?」「恋愛と結婚って別物?」若い頃のように無邪気に恋愛に飛び込んでいけなくなった眼にだからこそ捉えられる、おとなの女の幸せをめぐる長篇。(Amazonより一部引用)
千早茜プロフィール
1979年生まれ。2008年『魚神』で第21回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。同作は2009年に第37回泉鏡花文学賞も受賞した。2013年『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞を、2021年『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞を、2023年『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞した。食にまつわるエッセイも好評で「わるい食べもの」シリーズ、新井見枝香との共著『胃が合うふたり』がある。(新潮社・著者プロフィールより)
インタビュー
―――アイデアのきっかけは?
千早さん:
プライベートなことになるんですけど、私、2年半前に離婚したんです。離婚直後にまわりからの対応で色々考えることや疑問に思うことがあった。
―――ご自身の体験が詰まっているんですか?
千早さん:
結構入っている方の小説だと思います。
―――人生や生き方の小説かなと思いました。
千早さん:
それ、めっちゃ嬉しいです。
私にとって離婚はネガティブなことではなかった。子どもがいないっていうのもあったんですけど、幸せのための選択だったし、結婚も幸せのために選択じゃないですか。幸せのための同じ選択をしても、離婚だとこんなにも腫れ物感があるんだなぁと。
―――いろんな人が出て来ると思うんですけど、みなさんすごくリアル。
千早さん:
マリエは離婚して結婚相談所に登録するんですけど、実際に女性編集者と一緒に結婚相談所に取材に行ったんです。そこで受けたカルチャーショックなことを作品にしっかり書いている。
何かを選択するときに、人って不幸にならない道を選ぶことが多い。例えば結婚しないと老後ひとりになって怖いよとか、そういう呪いがいっぱいある。不幸にならない道ばっかり選んでいたら最適解じゃない気がする。どっちかというと、幸せについて考えて欲しかった。離婚とか世間のイメージって本当に正しいのかな?っていうのを、自分の頭で考えて欲しいなという気持ちがある。
*一人の女性が新たな歩き方を模索し、一歩前へ踏み出す物語です。
ひとこと
直木賞を受賞後、ますますご活躍されている千早さん。離婚されたのは薄々Twitter(X)を拝見してて気づいていたのですが、最近再婚もされましたよね。今回、そんな千早さんの体験が感じられそうな1冊ですね。また、結婚相談所にも取材されたそうなので、かなりリアルな仕上がりなんじゃないかと思いました。装丁も千早さんの作品らしい雰囲気で素敵ですね。これは読まなきゃ!楽しみです。それでは、また来週。
ブックコーナーで話題になった作品
いよいよ田中さんもエッセイ集を出したんですね!全22編。
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