わたしたちに翼はいらない:寺地はるな著を紹介。
ニッポン放送あなたとハッピー!2023年9月7日放送分
新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!
毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。
わたしたちに翼はいらない:寺地はるな
内容
他人を殺す。自分を殺す。どちらにしても、その一歩を踏み出すのは、意外とたやすい。それでも「生きる」ために必要な、救済と再生をもたらす、最旬の注目度No.1作家・寺地はるなのサスペンス(Amazonより)
放送内容
以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。
・本作は書店員からの評価も高く発売前に重版が決まった。
・寺地さんには黒寺地・白寺地的な作品があって、この作品は黒寺地。
・サスペンス、心理描写がすごくよく描けている。
・普段見ないようにしている感情が炙り出されている。
・スクールカースト上位だった人たちが社会に出て上位のままではいられない。スクールカーストのその後みたいなものも書かれている。
・ストーリーを追うより心理描写に夢中になる小説なのであらすじはあまり意味がない。
・女性は結婚や出産などのターニングポイントが来る。自分自身を最優先できなくなってきたときにはじめて将来に対して色々思うことが出て来る女性って多いと思う。そのつらさや悩み、そういうところに共感する。そこにモラハラがあったり、様々な問題を突き付けられる。どこの部分で自分だと思うかは読む人次第。
・どこか救われる感じに到達するのは、やはり小説の力。
・ドラマにするなら、心理描写をしっかり演じられる人にやって欲しいな....という希望が出て来るくらい、深く抉られるような小説。
寺地はるなプロフィール
1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。2020年『夜が暗いとはかぎらない』で第33回山本周五郎賞候補。2021年『水を縫う』で第42回吉川英治文学新人賞候補。同年同作で第9回河合隼雄物語賞受賞。『川のほとりに立つ者は』で2023年本屋大賞9位入賞。他の作品に『カレーの時間』『白ゆき紅ばら』などがある。(新潮社著者プロフィールより)
感想
わーーやっぱり面白そうですね。王様のブランチのインタビューを見て、気にはなっていたのですが、本日のブックソムリエでとどめを刺された感じです。どちらの放送も、興味深い話が満載でした。いつも気になってどうしようか迷っていると、中瀬親方がグイグイ背中を押してくる。ここ数年そんな感じで本日も完敗。読むことにします。寺地さんの作品はデビュー作以来読んでいないなぁ。白黒の寺地作品があるとは、時間の流れを感じます。それでは、また来週!
こちらも注目!!
王様のブランチで寺地さんが本作に込めた思いを語っていらっしゃいます。
その時の様子はこちらから。
★過去のラジオ棚はこちらです。