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【王様のブランチ】こざわたまこさんインタビュー<教室のゴルディロックスゾーン>(2023年7月15日 )

 

王様のブランチ・BOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

王様のブランチ(2023年7月15日放送分)の、話題の本と著者のインタビューをまとめて掲載しています。

教室のゴルディロックスゾーン:こざわたまこ

内容

中学校のクラスに馴染めず、現実から妄想の世界に逃げがちな依子。彼女が頼れるのは 父と、幼い頃から一緒に育ってきた愛犬のトト、そしてたった一人の友人・さきだけだった。しかしクラス替えからしばらくして、さきは依子を避けるようになる。どうして? なんで?
今までのようにさきと仲良くしたい依子だったが、新しい友達と一緒にいるさきは、話し掛けてもすぐに離れていってしまう。いっぽう、クラスメイトの伊藤さんは、クラスでいちばん目立つグループに所属しながらも、誰にでも分け隔てなく接してくれる女の子。優等生タイプの子にも、オタクっぽい子にも、そして依子にも話し掛けてくれる。そんな彼女を好ましく思う依子だったが、伊藤さんと同じグループのリーダー・濱中さんに苦手意識を抱いているため、自分から話し掛けることはできなかった。その後、事態は伊藤さんのけがを契機に思わぬ展開を見せる。(Amazonより)

こざわたまこプロフィール

1986(昭和61)年、福島県原町市(現・南相馬市原町区)生れ。専修大学文学部卒。2012(平成24)年「僕の災い」で「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、デビュー。2015年、同作を収録した連作短編集『負け逃げ』を刊行。初めての単行本となる。(新潮社・著者プロフィールより)

 

 

 

インタビュー

―――初の王様のブランチということで、どうでしょうか?

 

こざわさん:

緊張しています(笑)

 

―――なんて共感できる物語なんだろうって。本当にあの頃ってすごくかけがえのないものだったんだなと感じました。最初に出て来る依子とさきちゃんの関係。これからどうなっていくのか?最初にグッと引き込まれて、怖いもの見たさじゃないけど、悪くなっていく二人の関係に目が離せないというか....。

 

こざわさん:

良かったです。そこでちょっと辛くなって(本を)閉じようと思われたらどうしようと思いながら書いていたので。

 

―――なぜ中学校を舞台にしたのか?

 

こざわさん:

人間関係の物語を書こうと思ったときに、人生で一番最初に人間関係について深く悩んだりとか、人との距離感について考えてしまうのは、中学生なんじゃないかなって思って。

 

―――あそこはもう、、ドキドキハラハラして、どうなっちゃうの?って思いましたね。

 

こざわさん:

私もすごくドキドキ、ハラハラしながら書いていて。やっぱりあのシーンをどうするかは、号令のシーンを書くまで、そんなにきちんとは決めていなかった。書きながらどういうラストがふさわしいかを探って行ったような感じだった。

 

 

 

―――最初に決めない方が書きやすいんですか?

 

こざわさん:

決めて書くのもあるんですけど、主人公たちが選択を迫られるシーンは想定していてもなかなかその通りにいかなかったりすることが多い。自分でもどうなるのかわからないまま書いていました。

 

―――本作でおざわさんが大事にしている言葉があるんだそう。

 

こざわさん:

メインの中学生の女の子の言葉も自分のなかで大切なんですけど、そのなかでひとりだけ出て来る大人の言葉で、宇手先生が「自分だけの孤独を大切にしてください」っていうのがあるんです。孤独に対してのイメージって良くないイメージがあると思うんですね。本当に独りでいることが嫌なのか、自分が孤独だと周りから見られることが嫌なのか、っていうのがちょっと違うような気がしていて、ひとりじゃなきゃできないこともたくさんあるような気がした。なので、孤独をみじめとか恥ずかしいってことだけにとらわれずにいて欲しいという気持ちがあって書きました。


*思春期の少女たちが、一歩踏み出していく姿を応援したくなる一冊です。

 

 

 

ひとこと

 こざわさん、初めて拝見しました。とても穏やかそうなお人柄。お話も落ち着いていらっしゃって、とても聴きやすかったです。こざわさんの雰囲気から、なにかこの物語に登場する少女たちの先生とか、お母さんのような眼差しがあるように感じました。おそらく少女たち一人一人に愛情を持って書かれたんじゃないかな~って思いました。宇手先生はこざわさんご自身かもしれませんね。

こざわさんの作品「負け逃げ」の閉塞感は今でも覚えています。こちらも面白かったので合わせておすすめです!それでは、また来週。

 


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