Eテレ「理想的本箱 君だけのブックガイド」で紹介された本を掲載しています。
番組内容
静かな森の中にある、プライベート・ライブラリー「理想的本箱」。 あなたの漠然とした不安や悩み、好奇心に答えてくれる一冊を、この世に存在する数えきれない本の中から見つけてくれる、小さな図書館です。 これから長い人生を生きていくあなたに素敵なヒントを与えてくれる本を、あなたの心に寄り添って一緒に見つけてゆきます。
出演者
理想本棚主宰―吉岡里帆(俳優)
理想本棚司書―太田緑ロランス(俳優)
理想本棚選書家―幅允孝(ブックデレクタ―)
今回のテーマは、
「初めてお葬式に行った時に読む本」です。2023.7.17放送
(以下、放送内で語られたポイント部分をコンパクトに記載しています)
今週の3冊
死んでいない者:滝口悠生
・タイトルの前に「もう」「まだ」を付けてみると解る2つの意味が込められている。
・通夜に集まった30人の人たちの気持ちや行動が書かれている。
・人それぞれのの死の受け止め方が書かれている。
・記憶が呼び覚まされる唐突さ、ドラマティックさがある。
ハレルヤ:保坂和志
・今回は本書のなかの「こことよそ」を紹介。
・愛猫家の作家。本作を読むとかなり脱線が多く自由で驚くかもしれない。
・誰もがあるきっかけで、思い出すかもしれない心の深い部分に沈む感触を、呼び起こすための一冊と言っていい。
・世界があれば生きていた命は、死んでも生き続ける。
おばあちゃんのはこぶね:M.B.ゴフスタイン 谷川俊太郎(訳)
・シンプルな線を使って、またある時はパステルで、様々な手法を駆使してある人の人生のささやかな日常など、優しい目線で描く作家。
・谷川さんの翻訳は、著者の短い言葉を、余白を含めてみごとに翻訳。
・本作はゴフスタイン氏の最後の作品。
・死を経ても、世界をあたたく照らす術があるということを教えてくれる。
・生きていることを祝福しようというメッセージが色々なページから伝わって来る。
後記
今回は紹介の合間に語られた吉岡さんの小さい時の「花札」の思い出話が印象的でした。話しているうちに色々蘇って来る思い出をその場で伝えてくださいました。そして、幅允孝さん、2冊目の「ハレルヤ」で、本当にこの本の持つ何とも言えない雰囲気が好きなんだなぁ~と強く感じました。幅允孝さんの言葉にも注目です。
それでは、また来週。
過去の放送分
これまで様々なテーマが放送されました。
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オーダーメイドのライブラリーというコンセプトの番組です。ミニドラマ(映像の帯)や、朗読、くわえて解説で本の紹介するので、大変内容がつかみやすく、作品がぐっと身近に感じられる番組です。老若男女問わず、誰が見ても楽しめると思います。