王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。
インタビュー
―――今のまま過ごしていたら出会うことが出来なかった感情を味わえた。
君嶋さん:
ありがとうございます。愛という感情って本当いろんな形があって、幅を広げて捉えてもらえたらいいなって思いは込めたつもりです。
――― アロマンティック・アセクシャルって言葉をはじめてこの本で知りました。好きなのに愛せないって言う感情って、ちょっと私は分からない。
君嶋さん:
世の中が恋愛至上主義、恋愛映画、恋愛小説、恋愛をテーマにしたものがいっぱいあるんで、恋愛が分からない状態で過ごすってすごくしんどいことだなっていうのは、なんとなく思っていまして。そこを書けていけたらと思った。
―――二人の葛藤がダイレクトに伝わって来て、凄く苦しかったです。思い通りにいかないこともたくさんあって、それが人生に通ずるものがあるなって感じました。
君嶋さん:
いままでと考え方が全く変わる出来事が、本人にとっても当然衝撃的なことだと思うんで、ただ千凪という存在を通して一番はどういう選択をするんだろうっていうのを自分の中で考えていった結果が今回の物語になった。
* 愛、そして人生について、改めて考えさせられる一冊です。
ひとこと
これは苦しそうな恋愛ですね。本を読む前からちょっとふたりの行方を想像してしまいました。うーん、やっぱり一緒にはいられないんだろうな.....って私は思っちゃったんですけど、小説の方はどうなんだろう。気になるなぁ~......ってことで、これは読むしかありません(笑)それでは、また来週。
君嶋彼方プロフィール
1989年生まれ。東京都出身。「水平線は回転する」で2021年、第12回小説野性時代新人賞を受賞。同作を改題した『君の顔では泣けない』でデビュー。(Amazonより)