えとせとら本棚

新しい本との出会いにわくわく。一冊の本から次の一冊へ。

<中瀬ゆかりのブックソムリエ2025>『90歳、男のひとり暮らし』阿刀田高 著の紹介

 

90歳、男のひとり暮らし』阿刀田高著の紹介です。

 

ニッポン放送あなたとハッピー!2025年10月23日放送

新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナー紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら!radikoでも聴けますよ!毎回、話題の本が登場!さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか?早速見て行きましょう。 

90歳、男のひとり暮らし(新潮選書)

90歳、男のひとり暮らし(新潮選書)

放送内容

以下、番組内の話の要点になる部分を簡潔に載せています。

高齢者男性のひとり暮らしを綴ったエッセイで飛ぶように売れている。こういう本が今、必要とされてると思った。男ひとり暮らしの高齢男性が増えている。

明日の自分のために読んだら、めちゃめちゃためになった。

・阿刀田先生は基本的に考え方が明るい。読んでいてそういう筆致がよかった。

・90歳にしてこの文章をしっかり書けること自体もすごいところで羨ましい。

 

 

 

・先生は奥様が認知症になり施設に入ったっため独居。現在、奥様はお亡くなりになっている。お子さんは離れて暮らしている。

ひとりで暮らす秘訣などが平易な文章で綴られる。

・わりと敷居の低い、誰でもできること、お金もかからない。例えば、眠れぬ夜に「百人一首」を数えたり、考えたりするシーンなど、ちょっと真似したくなる。

・落語を読んで鑑賞したり、食事などはきちんと作るのではなく、結構適当にやる。3日間同じものを作ったりする。

モットーは「まぁまぁでいいじゃないか」なのですごく楽になれる。

毎日鏡で自分の顔を見ることはすごく大事と提唱。年寄りは身だしなみが大事

一日一喜も。ちょっとのことでも嬉しい、楽しいを心掛ける。

・年寄りに必要なのは「今日用」今日、用があること。小さな用が1日1個あることも大事。

読者との関係性がすごく近いエッセイ。

・老いてこそユーモアが必要

・自分の関わった人のエピソードも出て来る。井上ひさしさんや吉行淳之介さんとか。

・こんなに素敵に生きられたらいいな、真似したいな、そんな1冊でした。

著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、1978年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。1979年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞、1995(平成7)年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞を受賞。他に『花あらし』『シェイクスピアを楽しむために』『チェーホフを楽しむために』『佐保姫伝説』『プルタークの物語』など著書多数(Amazonより)

感想

本当、いろいろな秘訣がこの本にありそうですね。阿刀田さんと年の近い母もこの本を読みたいと前からチェックしていて、図書館に予約していました!私も便乗して読もうと思っています。吉行淳之介さんなどのエピソードも楽しみだなぁ。「まぁまぁでいいじゃないか」ってモットーいいですよね!肩の力が抜けます。それでは、また来週!

 

★過去のラジオ棚はこちらです。

中瀬さんはこちらの番組でもエンタメ番付のコーナーをお持ちです。姉妹サイトうずまきぐ~るぐるで紹介してますので、合わせてお楽しみください。