毎週土曜日に掲載されている朝日新聞書評欄から、気になったものをピックアップして掲載しています。毎週、幅広いジャンルが紹介されていますが、あくまでも私自身が「気になる」という視点で選んでいます。読書リスト的なページです。
今週は文庫この新刊!の欄に掲載された本です。
澤田瞳子さんが選んだ三冊になります。
1冊目を見た瞬間、怖い本がセレクトされているのかな?と思ったのですがそうではなさそうですね。2冊目の「夏の坂道」のように、戦争を通して今後の日本の在り方を問うようなものもあり、毎年この時期に一冊は読んでおきたい内容の本だと思いました。
私的には表紙からしてなにかありそうと感じる「雲州下屋敷の幽霊」かな。谷津矢車さんという作家もはじめて知りました。特に怖い本の初読み作家さんの作品って緊張しますが、その緊張感が怖さを増幅し、逆に良かったりします(笑)
雲州下屋敷の幽霊:谷津矢車
■内容
女の怖さ、儚さ、したたかさ、危うさ――。
江戸時代に起こった事件をモチーフに紡がれた珠玉の5篇。単行本『奇説無惨絵条々』を文庫化にあたり改題。
「雲州下屋敷の幽霊」雲州松平家前当主・宗衍の侍女となったお幸は、どんな酷い仕打ちを宗衍に受けても、恨む素振りを見せない。業を煮やした宗衍が思いついたのは、彼女の背に刺青を入れさせることだった……。━━Amazonより
夏の坂道:村木嵐
■内容
戦後最初の東大総長として、敗戦に打ちひしがれた日本国民を鼓舞し、日本の針路の理想を示した男!原動力となったのは、幼き日の母との約束。一高時代の新渡戸稲造、内村鑑三との出会い。東京帝大教授として反戦を目指しながらも、教え子たちを戦場に送り出す苦悩を味わいながら戦争と対峙していった。━━Amazonより
深尾くれない:宇江佐真理
■内容
鳥取藩士・深尾角馬は短躯ゆえの反骨心から剣の道に邁進してきた。いまでは藩の剣法指南役も勤め、藩主の覚えもめでたき身。しかし姦通した新妻を、次いで後妻をも無残に斬り捨てた角馬の狂気は周囲を脅かす。やがて一人娘・ふきの不始末を知った時、果たして角馬の胸中に去来したものは……。紅牡丹を愛し、雖井蛙(せいあ)流を起こした剣客の凄絶な最期までを描き切った異色の長編時代小説。━━Amazonより
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<< 後記>>
日に日に状況が悪化していくコロナ関連。今、日本はコロナやワクチンのニュースだけでなく、台風や猛暑、そして広島など大事なことが多い時期なのに、テレビをつけるとオリンピック一色。一昨日は小田急線で事件があったのに、ニュースが見られたのが23時以降、犯人が捕まってからです。
....のわりに、金メダルは速報で流れたりする。「命」より「オリンピック」を優先している今の日本の姿が透けて見えたような気がしました。もうなんと言うか、菅さんも小池さんも「投げたの?」って思うほどコロナ対策に関して意欲を見せないことに不安を覚えます。医療関係の今後がかなり不安です。先日みたいな事件や災害が起きたとき、救急搬送できないなんて事態は絶対避けたい。そのためにもっと真剣に取り組んでもらいたいものです。
またまた台風接近中。お気をつけを。それでは、また来週!