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【王様のブランチ】水庭れんさんインタビュー<うるうの朝顔>(2023年6月17日 )

 

王様のブランチ・BOOKコーナーで紹介された本を紹介します。

王様のブランチ(2023年6月17日放送分)の、話題の本と著者のインタビューをまとめて掲載しています。

うるうの朝顔:水庭れん

■内容

第17回小説現代長編新人賞受賞作!
ーー1秒が、あなたを変える。必要なのは「1粒の種」。奇跡の花と不思議な青年をめぐる、再生の物語。
綿来千晶は、息子に手を上げた夫と離婚したばかりで鬱々とした日々を過ごしていた。彼女は、偶然入った霊園事務所で日置凪という青年に出会う。親しみやすく価値観の合う凪に、ぽつぽつと悩みを打ち明ける千晶。すると彼は「ひとつだけ、おとぎ話をさせてください。」と「うるうの朝顔」という不思議な朝顔の種を取り出した。
なんでもその花を咲かせると、現実とはほんの少しだけ変わった過去をもう一度体験でき、その瞬間から始まっていた心の「ズレ」が直るという。その夜、千晶には、姉が父に殴られた日の記憶がよみがえり……。(Amazonより)

■水庭れんプロフィール

一九九五年生まれ。大阪府出身。早稲田大学文学部を卒業後、現在は出版社勤務。『うるうの朝顔』で第17回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。(Amazonより)

 

 

■インタビュー

 

―――今も出版社にお勤めなんですか?

 

水庭さん:

BOOKコーナーの収録にも実は何回かお邪魔したことがあります。カメラの向こう側にいたので、すごい今、緊張しています。

 

―――受賞した時のお気持ちは?

 

水庭さん:

お電話をいただいて切った後に、「あれ?聞き間違い?受賞って聞こえたけど、聞き間違いだったかも」と、思うくらい想像していないことだったので、すごく嬉しかったです。

 

―――現実の世界とリアルさとファンタジー要素を両立させるために意識したことは?

 

水庭さん:

軸足はあくまで現実の側におき、とんでもない超常現象が起こっているわけではなく、どちらかと言えばそれを受けて人の気持ちがどう変化するかを書きたかった。

 

―――1秒でこんなに自分の価値観が変わるのか?って思ったんで、1秒1秒ちゃんと大切にしないとなぁって。

 

水庭さん

1秒って、改めてちゃんと計ってみると思ったより長い。その1秒で誰かに「ありがとう」「ごめんね」「好きです」とか、言える。反対に傷つけようと思えば、傷つけることもできる。人が何かを得る、失うのに意外と十分な時間なのかなって思って。

 

■ひとこと

 

第17回小説現代長編新人賞を受賞されたとのことですが、本業は編集の仕事をしている水庭さん。出版社にいると、やはり自分でも書いてみたくなるのかな~。どこの出版社にいらっしゃるのか気になって調べてみましたが、見当たりませんでした。今後も作家活動を続けながら出版のお仕事をされるのかな。

それでは、また来週!

 

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