王様のブランチ・BOOKコーナーで紹介された本を紹介します。
隣人を疑うなかれ:織守きょうや
インタビュー
―――みごとに騙されてしまって、面白かったけど、ちょっと悔しいです。
織守さん:
甘いひっくり返しだとすぐバレる、どれかの真相がわかってもでも面白かったなって思ってもらえるようにする。見事に驚いてもらえると、一番楽しめる読み方をしていただいたんだなって。
―――すごく楽しんでました。ありがとうございます。執筆するきっかけは?
織守さん:
こういう現代社会で、隣にどんな人が住んでいるのか顔も知らないこともあるし、顔は知っているけどどういう人か知らないってこともある。ある意味とても怖いことじゃないかなって。読んでいる方にもちょっと共感してもらえるといな。自分の住んでいる安心できるエリアだけれど、何かあるかもしれない....そういう話にしようと思った。
―――物語が推測だけで進んで、推測と不安と恐怖がどんどん膨らんで、緊張感でページが進んじゃう。すごく面白くてあっという間に読んじゃてました。
織守さん:
何か起きているかもしれないけど、自分としては確信に近いけど証拠はない。証拠がないから警察が動いてくれない。それは不安だろうな、そっちの方が怖いだろうなって思って。不安なまま、証拠がないまま、証拠を探すっていう話にしました。
人は何を考えているかわからない。あなたが思っているような人ではないのかもしれないよっていうことを込めて書きました。
*思わず自分の周囲を疑いたくなる衝撃なラスト、2度読み必至のミステリー。
ひとこと
織守きょうやさんって、男性作家さんかと思っていたので、登場された時ちょっとびっくりしました。名前から受けたイメージだけの思い込みって怖いですね。とか言いながら、実は王様のブランチは過去にも出演されていて、私も記事を書いていました(^^;)➡「花束は毒」それはさておき、近隣の事件は誰にでも起こり得ることなので怖いですよね。特に最近ニュースで耳にすることが多くなってきたし。人を信じたいけど、警戒心も必要な世の中。読んでおくといいかもですね。それでは、また来週。
織守きょうやプロフィール
1980年イギリス・ロンドン生まれ。2013年、講談社BOX新人賞Powersを受賞した『霊感検定』でデビュー。15年に日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した『記憶屋』は映画化され、シリーズ累計60万部を超えるベストセラーとなる。著書に『彼女はそこにいる』(KADOKAWA)、『花束は毒』(文藝春秋)、『花村遠野の恋と故意』『辻宮朔の心裏と真理』(幻冬舎文庫)ほか。(Amazonより)
ブックコーナーで話題になった作品
中村文則さんの新刊
列は人間の欲望そのもの?