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【王様のブランチ】下村敦史さんインタビュー<口外禁止>(2025年3月1日 )

 

王様のブランチで紹介された作家のインタビューをまとめて掲載しています。

 

口外禁止

口外禁止

インタビュー

 

下村さん:

いろんなタイプの作品を書いてきた中で、今回の作品はどんな読者にも楽しんでもらえるエンタメのサスペンスになったんじゃないかと思います。

 

―――ほんとにページをめくる手が止まらなかったです。

 

 

 

―――今作の着想のきっかけは?

 

下村さん:

「ザ・シムズ」っていう人生シミュレーションゲームがありまして、プレイヤーが神の視点になっていろんな指示を出して、登場人物の動きを観察するゲームがある。人生をコントロールされる側の視点の物語を書いたら面白いミステリになるんじゃないか?そこから物語が生まれました。人づきあいが苦手で、人生の選択に悩む主人公。今の時代だと決して珍しくない等身大のキャラクター。

 

受け身だった主人公が、ロペの指示を受けて行動的になる。本来だったらポジティブな物語ですが、そこからどんどん追い詰められていく過程をリアルに書きたいと思いました。

 

―――取り返しのつかないところまで来ちゃったり....。

 

下村さん:

「正しさの危うさ」がテーマ。悪意を剥き出しで近づいてくる人間はそう多くなくて、善人の顔をして、利用しよう、騙そうという人間の方が世の中には多い。そういう危うさを書きたいなと思いました。今を生きているすべての読者に手に取ってほしい物語になったと思っています。

口外禁止

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下村敦史プロフィール

1981年京都府生まれ。2014年『闇に香る嘘』で江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。数々のミステリランキングで高評価を受ける。15年「死は朝、羽ばたく」が日本推理作家協会賞(短編部門)、16年『生還者』が日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)の候補になる。2024年『同姓同名』がビブリオバトル3冠を達成し話題に。著書に『真実の檻』『黙過』『同姓同名』『ヴィクトリアン・ホテル』『そして誰かがいなくなる』『全員犯人、だけど被害者、しかも探偵』などがある。(Amazonより)

ひとこと

AIってこんなことまでできちゃうの?って、インタビューを聞きながら驚いてしまいました。AIのことがよくわかってない自分には、いまいちそのからくり?が分からない。そもそものところで躓いていますが....。(笑)社会派ミステリーということで、誰にでも起こり得ることみたいなので、まずは読んでみるのが一番ですね。それではまた来週。